日経平均33,000円回復し、年初来高値更新を射程圏まで上昇中・・・週明けどうなる?~2023年9月15日版~

2023/09/15

 

日経平均株価が再び33,000円を回復しました。9/15前場時点で33,600円台に到達し、6/19につけた年初来高値更新も射程圏の水準まで上昇してきました。

先週も33,000円を上抜けする場面がありましたが、終値ベースで33,200円台をピークに、そこから失速しました。しかし、今週後半の上昇は、この水準を抜けていることもあり、年初来高値更新の可能性も出てきています。

その一方で、ここまで上昇しているとはいっても、日々の変動は小さいので、それほど上昇している実感がない人も多いでしょう。結果的に上昇しているだけで、明確な上昇トレンドを形成しているようにも見受けられません。

そういった意味では、今週の株式市場はつかみにくい展開が続いているかもしれません。だから、上昇していると聞いても疑ってしまう部分もあるのではないでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/9/1~2023/9/14の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週とは違い、日経平均株価と株式市場全体が、”ほぼ連動している週”でした。

そうなると、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析する人では差異がないように思うかもしれません。しかし、実際には思ったよりも両者に差異が生じたでしょう。

なぜなら、日経平均株価では週単位で見ると上昇したことが分かりますが、日々の値動きでは大きくても1.4%程度の変動であったので、トレンドを捉えるのが難しかったと考えられるからです。

状況を詳しく見ると、日経平均株価は9/14に33,000円台まで上昇しましたが、その前後は1%未満の変動でした。

そこから先週の下落から上昇する可能性は読み取れるかもしれませんが、日経平均株価の推移だけでは上昇傾向にあることを読み取るが難しかったのではないでしょうか。

これを株トレンド指数で見ると状況が変わります。先週の段階で上昇傾向を示す天井指数が目立ち、その水準も5月や6月の上昇時の水準まで到達しました。

それが、徐々に失速はしたものの、上昇時は何度か上下を繰り返す傾向があるので、週明けに上昇の余地を残した状態で終えました。

そして、今週に入ると、ダマシになることなく、その流れのまま週初めから天井指数が上昇し、それが連日続きました。

同時に、他の指数はすべて低水準に入りましたので、株トレンド指数で見る限り、今週も上昇傾向にあると判断することができました。

一方、日経平均株価を見ると、今週は天井指数が上昇傾向であることを示しているのに対して、週の前半は小さく上下しました。

9/14に円単位で見ると約460円上昇しているので、ここで上昇傾向に入ったと判断した人もいるかもしれません。しかし、割合で見ると約1.4%の上昇でした。

このように日経平均株価だけでは、本当に上昇しているのかの判断が難しい状況だったと考えられるでしょう。あくまでも週単位で見ると上昇しているが、日々の値動きではその判断が難しいのが実態だったでしょう。

だから、今週は日経平均株価と株トレンド指数で見た市場全体の動きは、ほぼ連動しているものの、日々の値動きでは、どちらの情報で判断するかで分析結果や、方向感の捉え方が違っていたでしょう。

では、ここで直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、先週後半に下落を見せたものの、そこから回復傾向にあると読み取れます。また、ボックス圏を抜けきれていない状況ではありますが、引き続きボックス圏の水準が上がってきていることが分かります。

株トレンド指数を基準に見ると、先週後半から上昇傾向が失速しているようにも見えますが、あくまでも上昇過程の一時的な下落であることが読み取れます。

このように、この2つの指標の視点で見ても、日本株市場全体が、ここから再度6月につけた年初来高値を更新しようとしている動きが読み取れます。

天井指数の発生状況も5月と6月の日経平均株価が3万円を抜け急上昇する手前の水準まで届いています。もし、ここから更に天井指数が伸びるようなことがあれば、年初来高値更新の確率がより上がっていくでしょう。

ただし、あくまでもそれは楽観シナリオです。依然として「ボックス圏」を推移していることには注意が必要です。

5月6月の上昇時は、日経平均株価28,000円あたりを中心としたボックス圏を推移していました。それを上抜けし、今の水準まで上昇してきました。

もし、同じようにボックス圏を上抜けするには、直近の上昇の勢いだけでは不足していると考えられます。よって、ここから日経平均株価が高値更新するかは、週明けの天井指数の発生状況が、今週よりも高まるかがポイントになってくるでしょう。

そのような側面もありますので、今週の上昇は楽観的に見れば、そのままボックス圏を上抜けし、中間的に見ると、再びボックス圏の上値で跳ね返られる可能性があると両面で考えておくのが良いかもしれません。

 

補足として株式市場の需給バランスを見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:やや買い → 大きく売りに転換
  • 個人投資家:大きく売り → やや買いに転換
  • 日本の機関投資家:やや買い → やや売りに転換

先週と状況が大きく変わりました。これで2週連続で、各投資家のスタンスが変化しています。上記で、中間的に見ると、ここから更に上昇するにはまだ勢いが不足しているとお伝えしました。

タイムラグがある情報ではありますが、これは、この外国人投資家が大きく売りに転換したことが影響しているのかもしれません。

ここから、3つの投資家たちが買いに回れば大相場になります。ただし、現実的にそれは厳しいので、この3者が均衡せず、「買い>売り」の需給バランスになったとき、日経平均株価が高値更新してくるでしょう。

このように、株トレンド指数で見ると、ボックス圏の上値で跳ね返られる可能性はあるものの、ここから上昇を期待することができます。

しかし、その基礎となる需給バランスは、まだここからボックス圏を上抜けするようなバランスになっていない可能性が高いと考えられます。

そのような状況をふまえると、やはり楽観的に見るとここからボックス圏を上抜けし、日経平均株価が高値更新するシナリオ、中間的に見ると、再びボックス圏の上値で跳ね返られることを想定しておくのが良いでしょう。

そのような2つのシナリオを用意して、週明けを見ていくのが良いのではないでしょうか。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/9/14(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ9/15前場時点のデータも含まれています)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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