下落止まるも日経平均38,000円割れのまま再上昇なく推移中…GW中どうなる?~2024年4月26日版~

2024/04/26

 

ようやく日経平均株価の下落が止まりました。依然として日経平均株価は38,000円割れのままですが、一時あやうく感じた下落リスクも小さくなったように見えます。

ただし、日経平均株価4万円からの下落後は、反発の兆しがないまま方向感を上手くつかめない展開が続いています。

特に今週は4/24に約2.4%上昇したと思ったら、4/25に約2.2%下落するなど、日々株価の動きに振り回されている投資家もいるかもしれません。

一時は、日経平均株価が4万円を突破し、更に上昇することも期待できただけに、この停滞は私たち投資家にとって痛いところでしょう。

そのような中、日本株市場はこれからゴールデンウィークに入り、連休を前後に挟む状況に突入します。はたして、ここからどのように推移していくことが予測されるのでしょうか。

そこで今回も、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/4/12~2024/4/25の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると今週の株式市場は、先週と違って日経平均株価と株式市場全体が、”あまり連動していない週”でした。

そうなると、日経平均株価だけで相場分析している人と、私たちのように株トレンド指数も使って相場分析している人で差異が生じると思われますが、その点はあまりない週だったと考えられます。

その最も大きな要因が「今の日本株市場は”無風状態に近い”」ことが挙げられます。

例えば、先週は下落リスクがあるように見える場面もありましたが、基本的には無風状態に近い中での下落リスクでしたので、本格的な下落に動き出す状況ではありませんでした。

今週は、その流れを組み、より無風状態に近い状態になった中で、株式市場全体の上下があったと読み取れます。

以上をふまえると、日経平均株価だけを見ても、株トレンド指数を見ても、どちらも方向感がない状態でしたので、両者に差異はあまりなかったと考えられます。

そのような背景があることをふまえて今週の株式市場の詳細を見ていきましょう。まず、週初めの4/22は日経平均株価は小幅上昇するものの、株式市場全体はやや下落傾向が見られました。

また、4/23も同じように日経平均株価は小幅上昇するも、株式市場全体はやや下落傾向が見られる状態でした。

ただし、この差異は致命的になるような差異ではなく、やはり無風状態に近い中で起きていることもあり、あくまでも両者がやや反対方向に動いたという程度だったでしょう。

そして、4/24はボックス圏での推移を象徴するかのように、日経平均株価が上昇し、株トレンド指数も上昇傾向を示す天井指数が上昇し、株式市場全体も上昇しました。

しかし、再びこれもボックス圏での推移を象徴するように、今度は日経平均株価も株トレンド指数も下落傾向を示しました。

このように今週の株式市場は、方向感を捉えることがとても難しい状況でした。まさにボックス圏特有の日々方向感が変わるような動きと言っても良い状態だったと考えられます。

また、無風状態に近いこともあり、少しの材料で通常よりも上下するような状況だとも考えられます。この点を考慮すると、ここから連休に入っても、同じような状況が続くと予測されます。

しかしながら、そのような中で1つ気掛かりなことがあります。それが日経平均株価のボックス圏の範囲です。状況を更に詳しく見るために、直近2ヶ月間の状況もふまえて現状を見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、一時リスクと思われた下落が止まったことで、ボックス圏の推移が続いていることが分かります。

先週の時点でボックス圏の範囲は下値の目安が36,000円付近、中心の目安が38,000円と考えられました。ですが、ここで36,000円台に割れこまないことを考慮すると、下値の目安は37,000円付近と考えても良いかもしれません。

ただし、これにより1つ気掛かりなのが「ボックス圏の水準が下がること」です。先週の段階では、上下に大きく変動するボックス圏が想定されましたが、今週の動きによりそこまで変動しない可能性が出てきています。

そうなると、上下の動きが小さくなり、ボックス圏の上値の目安が39,000円付近に変化した可能性があります。この水準での割合を考慮しても、39,500円前後かもしれません。

もし、ボックス圏の水準が下がり範囲が狭くなると、日経平均株価の上値が重たくなり、これまでと展開が変わるかもしれません。例えば、これまでは4万円を抜け、厳しい側面はあるものの41,000円の上抜けを期待できる展開でした。

しかし、ボックス圏の水準が下がると、到達しても4万円をやや上抜けする程度で、その付近に達すると、再び失速するような展開が想定されます。

まだ、ボックス圏の水準が下がったかを確定できない段階ではありますが、引続き日経平均株価が動きにくい場合は、この展開を想定しておくと良いでしょう。

では、株トレンド指数を基準に見ると、どうなるでしょうか。株トレンド指数を見ると、うえでお伝えした通り、無風状態に近い状態が続いていることが分かります。

先週の時点ではやや下落方向に向かう可能性もありましたが、株式市場全体を牽引するような勢いではなかったので、あくまでもボックス圏の範囲で下落方向に動いているという程度でした。

今週はそれよりも小さな勢いに変化していますので、ボックス圏の範囲が狭まり、ここから小幅に上下するような動きになることも想定されます。

このように現状の株トレンド指数を背景に日経平均株価を見ると”株価が変動しにくい状態”であることが分かります。

その点を考慮すると、ゴールデンウィークに関係なく、ここからしばらくは膠着状態に近い小幅変動になるかもしれません。

なお、ゴールデンウィークの株式市場には注意があります。結論から言うと、その注意とは「小さな材料でも、通常よりも株価が動きやすい」ということです。

今年のゴールデンウィークの株式市場は飛び石のようになりますが、全体としては出来高が小さくなると考えられます。

うえでもお伝えした通り、ここからはボックス圏を小幅に変動することが予測されますが、出来高が小さくなることが災いして、個別銘柄ベースで見ると想像以上に変動することもあるでしょう。

場合によっては日経平均株価も同じようになることもあります。あくまでも可能性として持っておくと良いリスクではありますが、ここからゴールデンウィークに入るにあたり、出来高の減少による影響は念頭に置いておきましょう。

補足として株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。タイムラグはありますが最新の 「投資主体別売買動向」を見ると、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買い→売り
  • 個人投資家:やや売り→大きく買い
  • 日本の機関投資家:わずかに買い→わずかに買い

最新のデータでは、このような需給バランスでした。これを見る限り、需給バランスは三者三様であることもあり「中立」の状態であることが分かります。

日本の機関投資家はほぼ変わりがなく、外国人投資家と個人投資家の動きが全く反対に動いています。ここからも、今の日本株市場の株価が動きにくくなっていることが分かります。

また、この需給バランスから、ボックス圏の範囲が狭くなっている可能性が高まりつつあることも考えられます。ゴールデンウィーク明けになると、再び三者のポジションが変わり、株価が動き出すことも、もちろんあります。

ですが、現時点ではこの三者三様の動きからも、株価が動きにくい状態に日本株がなっていると読み取れます。

なかなか方向感が掴めず、もどかしい状態が続いていますが、引続きそのような状態が続くことを想定しつつ、ここからは出来高減少の影響で想像よりも株価が動く可能性があると考えておくと良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/4/25(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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