ECB理事会について~最近のユーロ高の要因は?

2018/01/26
  1. 政策金利、資産購入プログラムなど、一連の金融政策手段は据え置かれました。
  2. インフレ率は依然低位ですが、好調な景気から、ECBは中期的な目標達成への確信を強めています。
  3. 年内利上げの可能性は低いものの、景気の強さがユーロに対して追い風になると思われます

金融政策の正常化には依然慎重

ECB(欧州中央銀行)は25日、定例理事会を開きました。レポ金利などの政策金利、資産購入プログラム(APP)など、一連の金融政策手段は据え置かれました。

声明文では、インフレ目標(+2%弱)の達成をより強く確信している旨の記述が見られました。想定以上に堅調な景気を背景に、政策運営に自信を深めているようすがうかがわれました。しかし、足元のインフレ率が低位なことから、ECBは金融政策の正常化に依然慎重です。経済情勢次第ではAPPの増額や延長も有り得る、APP終了後も残高を当分維持する、政策金利も当分は現行水準を維持する、といった文言はそのまま残されています。

同日、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」(四半期毎)が発表されました。経済成長率、インフレ率の見通しはほとんど変化ありませんでした。これは、現行の政策を粘り強く続ければ19年度にインフレ率が目標(+2%)に達することを意味していると思われます。しかし、現行政策継続のみでインフレ期待を高めるのは困難との見方は多く、政策に対する手詰まり感が強いのも事実です。

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逆説的な市場の思惑?

ユーロ相場の強さが目立ちます。対ドルでは、一時1ユーロ1.24ドル台に乗せ、14年12月以来3年余ぶりのユーロ高値となりました。対円では、このところのドル安・円高の影響で伸び悩んでいますが、1ユーロ135円台と、15年秋以来の高値近辺です。

ユーロ高は、好調な景気がこのまま続けば、ECBは現在の慎重な政策運営を変更し、金融政策の正常化を速めるとの見方が背景にあるように思われます。現在の金融政策は、依然として景気刺激的(実質政策金利が大幅マイナス〔現在マイナス1.4%〕)であり、堅調な景気がインフレ圧力を高めるという思惑が見え隠れします。上記のとおり、ECBは慎重な政策スタンスを崩していないため、かえってユーロにとって追い風となる展開になりやすいと思われます。

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