ユーロ圏の8月雇用・9月物価動向~金融政策への影響は?

2017/10/03
  1. 8月の失業率は9.1%で2カ月連続横ばい。失業者数は小幅減少ですが、主要国で明暗が出ました。
  2. 9月のHICP総合は前年同月比+1.5%で変わらず、コアは+1.1%と小幅低下で低位が続きます。 
  3. 年明け後にも量的緩和の縮小を始める一方、政策金利は少なくとも向こう1年は維持と見込まれます。

雇用環境の改善は足踏み

10月2日、Eurostat(EU統計局)が発表した8月の失業率は9.1%でした。2カ月連続の横ばいです。ドイツの失業率は3.6%と東西統一後の最低を更新した一方、フランスの失業率は5月の9.5%から3カ月連続で上昇して9.8%と振るわず、主要国で明暗が分かれました。また、失業者数は前月比-4.2万人と2カ月ぶりに減少しましたが、主要国ではドイツ(同-1.8万人)、イタリア(同-4.3万人)が減少、フランス(同+1.5万人)、スペイン(同+1.9万人)が増加しました。

また、9月29日に発表された9月のHICPは、総合が前年同月比+1.5%(前月比変わらず)、コアが同+1.1%(同-0.1ポイント)でした。全般的に大きな動きは見られず、ECB(欧州中央銀行)の目標値(+2%弱)を下回る水準が続いています。食品・酒・タバコが前月比+0.5ポイントの同+1.9%と加速した一方、サービスが同-0.1ポイント、同+1.5%と伸び悩み、全体の上昇率を抑えました。

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ユーロは足元上昇一服も下値は堅い

インフレ率が目標を多少下回っていても、デフレリスクが小さければ、金融政策の正常化は進められると見込まれます。年明け後の量的緩和縮小の開始は変わりません。一方、マイナス金利の解消には時間がかかり、向こう1年は維持されそうです。ユーロ相場は、米利上げ期待の拡大を受けて、足元はユーロ安ですが、良好な景況感を背景に下値は堅いと思われます。

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