中国の16年7-9月期GDP統計について

2016/10/19
  1. 実質GDP成長率は前年同期比+6.7%でした。固定資本投資に底打ちの兆しが見え、輸出も堅調です。
  2. 消費主導の経済への構造転換は続いており、経済成長率が徐々に低下する方向は変わりません。
  3. 当局は、過度な元安や不動産市場の過熱を抑制しつつ、成長を確保する巧妙さが求められそうです。

内需は明暗、外需に明るさ

本日、中国国家統計局が発表した16年7-9月期の実質GDP成長率は、前年同期比+6.7%と3期連続で同率でした。足元は減速が止まっています。

7-9月期平均の主な経済指標の動きは、小売売上高が前年同期比+10.5%で、4-6月期の同+10.2%からやや加速、固定資本投資は同+8.3%から同+7.0%へ減速で、内需全体で見ると成長ペースはほぼ横ばいです。また、輸出数量は7-8月平均で前年同期比+5.9%、輸入数量は同+3.4%と、外需(純輸出)はややプラス寄与になったと思われます。国内では過剰生産力の抑制と消費主導経済への構造転換が続いており、中長期的に成長が鈍化する方向は変わらないと思われます。

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二律背反の経済運営が求められる当局

当局は、過剰な生産能力の削減のほか不動産市場の過熱抑制にも取り組んでいますが、こうした試みは経済全般を悪化させます。しかし、過度な景気減速は避けたいため、インフラ投資を積極化させるほか、適度な元安を容認していると見られます。

預金準備率がまだ17.0%(大手銀行)と高水準なため、景気全般を刺激する手段は温存されています。しかし、うかつに引き下げて金融を緩和すると不動産市場を刺激してしまうため、引き下げには概して慎重です。また、過度な元安進行も資本流出やインフレ進行を招く恐れがあり、不正な資本取引の取り締まりを強化するほか、元買い介入も取り混ぜるスタンスを採っています。当局は、成長維持に向け、経済政策において巧妙なバランス感覚が求められる状況が続くと思われます。

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