日経平均31,000円を維持するも方向感なく軟調に推移中…週明けどうなる?~2023年6月2日版~

2023/06/02

 

日経平均株価が、先週に続き5/29に年初来高値31,560円を更新しました。そこから下落し、一時31,000円を割る場面もありましたが、引き続き31,000円の高値圏を推移中です。

しかし、5月中旬に見られたような上昇の勢いは見られず、31,000円を維持するも方向感なく軟調に推移し、難しい展開が続いています。

直近の 「投資主体別売買動向」を見ても、外国人投資家は引き続き買いを維持していますが、個人投資家は「中立」、日本の機関投資家は「売り」と需給バランスが難しい状況です。

調整局面と見れば、それまでですが、ここまで順調に上昇を続けてきただけに、ここからの展開が気になる人も多いかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/5/19~2023/6/1の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と違って、日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動していない週”でした。

これが今週の株式市場を難しくしている原因でしょう。なぜなら、同じ方向感が乏しい展開でも、先週は日経平均株価と株式市場全体が比較的連動していたのに対して、今週はやや連動していなかったからです。

具体的に見ると、週の初め5/29は連動していましたが、5/30はやや連動性を欠いていました。5/31は日経平均株価の下落ほど株式市場全体は下落しませんでした。

そして、6/1は日経平均株価と同じような上昇が株式市場全体には見られませんでした。

このように今週は、ちょっとした違いではあるのですが、毎日少しずつ連動性がズレていたので、日経平均株価の推移から得る体感と、株式市場全体の動きが、やや合わないということが起きていたでしょう。

また、それに加えて、日経平均株価が3万円を突破するきっかけになった上昇基調のときと違って、今週は株式市場全体のトレンドが小さくなっています。

無風状態ではないのですが、上のグラフを見ても分かる通り、各指数がほぼ同水準ということもあり、更に方向感がつかみにくい状態だったでしょう。

このように、先週よりも更に方向感をつかみにくくなったのが、今週の特長でした。

ただし、そうなると、この方向感をつかみにくい状況が調整局面なのか、それとも再び以前のようにボックス圏になってしまったかでしょう。

その状況を読み取ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、5月中旬に発生した上昇基調が終わり、今週は横ばいに推移していると読み取れます。

株トレンド指数を見ると、5月中旬の上昇基調が、徐々に終焉に向かって動いているように見受けられます。

しかし、それはあくまでも印象で捉えて場合の話であり、実際にはそうではない可能性が高いと考えられます。

なぜなら、株トレンド指数の発生状況が、まだそれほど低い水準になっていないからです。まだ、4月上旬頃の水準を維持しています。

つまり、ここから読み取る限り、まだ上昇基調は終わっておらず、ここから上昇の余地を残した調整局面だと読み取れます。

冒頭でもお伝えした通り、株式市場全体の需給バランスを直近の 「投資主体別売買動向」で見ると、以下のようなバランスになっています。

  • ・外国人投資家:買いを維持
  • ・個人投資家:中立
  • ・日本の機関投資家:売り

その前の週は、個人投資家は「大きく売り」でした。結果的に見て、このタイミングは日経平均株価が3万円を突破したときですので、利益確定売りが大きく起きたと考えられます。

そこから、個人投資家は中立のスタンスに来ています。この点を考慮すると、ここから個人投資家と日本の機関投資家が買いに動き出すことで、株式市場全体が再上昇する可能性があると読み取れます。

今週は、株式市場の需給バランスが全体的に均衡のバランスになってしまったこともあり、株トレンド指数だけでは、なかなか現状分析が難しい週でした。

ただし、株トレンド指数の大元となる株式市場の需給バランスが、このようになっているということは、ここは「上昇の余地を残した調整局面」だと判断できるでしょう。

実際に、日経平均株価は先週に続き、まだ完全にボックス圏を上抜けしたとは言い切れない状況です。

もし、ここで株トレンド指数の発生状況が3月の水準まで落ちいれば、このまま上昇基調が終焉し、再び上下のどちらに進むか分からないでしょう。

しかし、現状分析する限り、株トレンド指数がある程度の水準で発生しつつ、株式市場の需給バランスが均衡であることをふまえると、私たち個人投資家と日本の機関投資家の動き次第、で再上昇があると考えられます。

もちろん、上昇時は「ダマシ」があることには注意が必要です。順張り戦略で考えると、上昇する確率は40%と、半分以下の確率ですので、この点だけは引き続き忘れないようにしましょう。

また、トレンドがリセットされたわけではなく、需給バランスが均衡なのが現状ですので、ここから動き出すことを想定しながら、この調整局面を見ていきましょう。

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/6/1(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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