日経平均9月以来28,000円に到達…週明けさらに上昇の可能性は?~2022年11月11日版~
日経平均株価が、9月中旬以来の28,000円台に到達しました。
まだ、11/11前場時点ですので、ここから再び27,000円台に入る可能性もありますが、場中でも28,000円台に到達するのは9月中旬以来です。
まだ、長期のボックス圏を推移中であることには変わりありませんが、9月末に26,000円割れをしたことを考慮すると、ようやくここまで上昇してきたと実感するところでしょう。
ですが、この週末金曜日に突発的に上昇したことで、28,000円台に到達したことを考えると、週明けは、反落するのではないか?とネガティブに捉えている人もいるかもしれません。
反対に、ようやく回復したこともあり、そのまま週明けも上昇だ!とポジティブに捉えている人もいるかもしれません。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは10/27~11/10の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週と状況がやや変化し、日経平均株価と株式市場全体の連動が”半々”の週でした。
ただし、先週同様、それ以前のような無風状態に近い状態は脱し、ようやく株式市場全体に何らかのトレンドが発生してきそうな状態になってきています。
詳細を見ると、週の前半11/7、11/8は、比較的連動していましたが、週の後半11/9、11/10は、反対方向とまではいかないものの、ほぼそれに近い状態でした。
しかしながら、日経平均株価が大きく上下したり、一方方向に動いていたわけではないので、日経平均株価を基準に相場分析する人も、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析する人も、分析結果に大きな差異はなかったでしょう。
ですが、1点だけ、大きな差異ではありませんが、後ほどボディブローのようにジワリとくる差異は、あったのではないかと読み取れます。
まだ、11/11の株式市場全体のデータの集計前なので推測になってしまいますが、11/11の株式市場は、私たちのように株トレンド指数で相場分析する人と、日経平均株価で相場分析する人では差異が出ているかもしれません。
もしくは、週明けの株式市場への挑み方が、両者で異なり、それが後ほど差異を生じさせるかもしれません。
なぜなら、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析している人は、今週は比較的「上昇傾向」があると分析できました。
株トレンド指数を見ても分かる通り、天井指数と空売り指数が株式市場を牽引していることを理解しているので、今週は全体的にやや上昇傾向があると判断できました。
それに対して、日経平均株価を基準に相場分析する彼らは、今週は小幅上昇と、小幅下落が続きましたので、「方向感がない状況」と判断していたでしょう。
もし、11/11のデータが、株式市場全体の上昇を示すことがあれば、ピンポイントではありますが、11/11の上昇の捉え方が異なるでしょう。
私たちは、先週の段階から、今週は本格的な上昇はないものの、突発的な上昇があることを知りつつ、今週の株トレンド指数の状況を見て、上昇への動きが連日続いていることを知っていました。
一方、日経平均株価で相場分析している彼らは、小幅に上下していることから「今週も、方向感がないか…」とネガティブに捉えていたでしょう。
このように、目に見えるほどの影響はない段階ですが、上昇の初動の捉え方や、心構えの部分に、両者の違いが生じていたのではないでしょうか。
そして、これが準備の差異を生むことになりますので、今はそれほど目立った差異になりませんが、仮に本格的な上昇があると、そのときに差異が生じるでしょう。
では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場も、日経平均株価を基準に見ると、先週に続きやや上昇してきていると読み取れます。
そして、こちらも同じように、先週よりもやや高い位置で日経平均株価が推移してきています。これで、3週連続で少しずつ上昇してきています。
あくもまでも、場中ですが日経平均株価は9月中旬以来28,000円台まで回復しました。
そのときの株トレンド指数の状況を見ると、直近よりも全体的にトレンドが発生していないことが分かります。
今週は、同じ日経平均株価28,000円台でも、そのときよりも天井指数と空売り指数の水準が高くなっていることが分かります。
それを考慮すると、同じような水準に到達しているのは、日経平均株価が29,000円を突破した8月中旬ですので、シンプルに見ると、まだそこまで上昇の余地があると考えられるでしょう。
もちろん、上昇する確率は、順張り戦略の勝率の通り40%程度なので、ここがダマシになる可能性も十分にあります。
ですが、株トレンド指数のデータを見る限り、ここから再度上昇してもおかしくないような状況は作られてきたと読み取れます。
このように、これまでボックス圏を上下し、なかなかボックス圏を抜けるような動きが見られませんでしたが、ここにきて、その下地が整ってきました。
ボックス圏なので、仮に上昇しても再び上値で跳ね返される可能性もありますが、ここから抜けようとする動きは見られます。
そういった意味では、ダマシに合う可能性や、ボックス圏の上値で跳ね返されることをふまえつつ、ここから短期的な上昇があることを期待しても良いかもしれません。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2022/11/11(金)12:00の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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