日経平均28,000円台に失速し軟調に推移中…週明け上昇する?~2022年8月26日版~

2022/08/26

 

今週は、日経平均株価が約7ヶ月ぶりの高値に届いたのに、そこから失速したことを受け「あの日経平均株価29,000円台は何だったんだ…」と残念な気持ちになっている人はいますか?

もしくは、「やはり、トントン拍子で上がったから、ここで下がったんだ」と、事前の予測が当たり、ホッとしている人たちはいますか?

8月中旬、ようやく長期で続いているボックス圏を上抜けするのではないかという兆しが見えてきましたが、日経平均株価は、29,000円台を一時回復しただけで、再び跳ね返されてしまいました。

そして、今週は日経平均株価を見ると、軟調に推移していることもあり、「あの上昇は何だったのか?」「これからどうなるのか?」と疑問や不安に思っている方も多いかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは8/12~8/25の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と違い、日経平均株価と株式市場全体の動向が”ほとんど連動していない”週でした。

大まか言うと、日経平均株価は上下していますが、株式市場全体は、トレンドらしいトレンドがなく「ほぼ無風状態」でした。

それをふまえると、日経平均株価を基準に相場分析する投資家にとっては、一時的に日経平均株価が29,000円台を回復したのを見ているだけに、日経平均株価の変動に右往左往したかもしれません。

反対に、私たちのように株トレンド指数をもとに、株式市場の分析をしトレンドを把握している投資家にとっっては、先週までの流れや勢いが完全に失速したと読み取れたでしょう。

このように日経平均株価を基準に相場分析する投資家と、私たちのように株トレンド指数で相場分析する投資家で、差が出てしまったのが、今週の株式市場の特長でしょう。

より詳細を見ると、日経平均株価の動向と、株式市場全体の動向の差異が出たのは、毎日と言っても良い状況でした。

8/22、23は、日経平均株価が小幅下落したものの、株式市場全体は、やや上昇傾向にありました。8/24は、株式市場全体完全に失速し、ほぼ無風状態になりました。

そして、8/25は日経平均株価は小幅上昇したものの、株式市場全体は無風状態ですので、株式市場全体に株価変動が少ない状況でした。

今週は、年間を通じても珍しく、日経平均株価と株式市場全体の動向に、毎日差異が生じる週でした。

値動きが小幅なこともあり、ここで大きな損失を受ける可能性は低いですが、この差異によって、日経平均株価を基準にする投資家は、精神的に我慢しきれない状況が続いたかもしれません。

そういった意味では、日経平均株価を基準にする投資家は「なぜ、株価が動かないのだ?」と、やきもきしたでしょう。

反対に、株トレンド指数を基準にする私たちにとっては「無風状態だから仕方がない」と素直に受け止めることができたでしょう。

利益には大きな影響は少ないと思いますが、こういった精神的な部分で、すり減らしてしまったか、もしくは、無風状態なので「休むも相場」を実践し、休息したかで、今後の利益状況が変わるかもしれません。

また、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、まだ上昇傾向にあるように見えます。

今週だけ見ると、失速していますが、この2ヶ月間で見ると、なだらかに上昇していることが分かります。これをふめえると、失速に見えるのは今週だけで、広い期間でみると、今週は調整局面の可能性もあるでしょう。

株トレンド指数の発生状況を見ても、これまでも天井指数が盛り上げると、無風状態になることが繰り返されています。

それをふまえても、今週は2ヶ月間の中でみると、調整局面に入り、再び上昇する可能性もあると考えられるでしょう。

ただし、無風状態は、トレンドが発生していない状況ですので、ここから必ずしも上昇トレンドが優位になるとは限りません、そういった意味では、あくまでも中立のスタンスは崩してはいけないでしょう。

なお、長期的に続くボックス圏での推移ですが、依然として日経平均株価が付けた1/5の年初来高値29,388円を更新していないこともあり、まだボックス圏を推移していると考えられます。

今月中旬から一段高い位置でのボックス圏になってきましたが、まだそこを抜けきれていません。

今週の株式市場を見る限り、今週はいったん株式市場全体が調整局面に入り、このままボックス圏の上抜けを目指して動き出すか、それとも再び先月の水準のボックス圏に戻るかの分岐点にあると考えられるでしょう。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

 

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、8月中旬に発生した短期的な上昇トレンドは、今週で終わったと考えられる。

先週の段階で、今週のOVER指数が、再び30~50に到達すれば、大相場の可能性があったが、30未満の水準まで下落したので、ここで短期的な上昇トレンドは失速した。

今週のOVER指数は、上記の通り失速してしまっているので、週明けの早々の上昇は難しいだろう。

むしろ、気になるのは、OVER指数の失速に伴い、空売り指数が下落してきていることである。10以上を維持しているときは、下落方向よりも上昇方向に動く可能性が高いが、10よりも小さくなると、下落方向に動く可能性が高まる。

このように、これまで株式市場全体が上昇に向かって動き出していた動きが終わり、今度はやや下落方向に動くような準備をしている。

まだ、暴落があるような状態ではないが、下落方向へのパワーが出てきたことも考慮すると、週明け早々の上昇は難しいであろう。
(※引き続き、OVER指数の監視が必須)

 

【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、先週に続き週明けに暴落や大幅下落が起きるリスクは小さいと考えられる。

ただし、気がかりなのはRISK指数が、先週よりも上昇してきていることである。まだ、マイナス圏を推移しているので、ここから一気に下落方向に動く可能性は低いが、以前よりも下落方向へのパワーが発生してきていると考えられる。

空売り指数も、安全水準を示す「10」に到達していないことも考慮すると、先週までの安全圏の状態とは、違ってきたと考えられる。

まだ、暴落や大幅下落が起きるような状態ではないが、先週よりは下落方向に動くこともあると想定しておくと良いだろう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/8/25(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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