豪準備銀行、政策金利据え置き~豪ドルに好材料多し?

2016/11/01
  1. RBA(豪準備銀行)は本日の理事会で政策金利を1.5%に据え置きました。低インフレ続き様子見です。
  2. 個人消費主導の経済成長が続きますが、商品市況の回復で企業活動にも改善の兆しが見られます。
  3. 豪ドルは商品市況に比べて割安なほか、利下げ観測の後退もあり、底堅い推移が当面続きそうです。

経済成長のベースに拡大の兆し

本日、RBA(Reserve Bank of Australia、オーストラリア〔豪〕準備銀行)が定例理事会を開き、政策金利のキャッシュレートを1.5%に据え置きました。

良好な雇用環境の下、豪経済は個人消費主導の経済成長が続いています。ただし、雇用の増加は非正規が中心で、賃金の伸びを抑制しています。7-9月期のCPIは前年同期比+1.3%と前期から伸びが回復しましたが、目標(+2~3%)を下回る低インフレは当面続きそうです。一方、商品市況が落ち着いていること、中国を初めとしたアジア経済が底堅さを増していることから、このところ輸出が持ち直してきており、企業の景況感に改善の兆しが見られます。RBAは声明文で、現行政策がインフレ目標達成に向けて最適としており、当面は政策効果を見極める局面となりそうです。

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豪ドルは商品市況に対する割安感に利下げ観測後退の好材料加わる

豪ドルは対米ドルで底堅く、対円では堅調に推移しており、9月半ばには1豪ドル76円台だったものが、足元は79円台まで上昇しています。

代表的な国際商品指数のCRB指数は、年央まで回復した後、比較的落ち着いています。これに対する豪ドルの出遅れ感は依然根強く、上昇余地を残していると思われます。また、一時強まっていた追加利下げ観測が、CPIの伸び回復で後退したことも支援材料です。米国の利上げ観測が強まっていることは豪ドルにとってマイナスですが、景気の実体を伴う利上げならば、かえって投資資金の世界への分散が促され、多くの新興国と同様、逆に豪ドルにとってプラスと思われます。

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