アムンディ・ヨーロッパ通信~2020年のユーロ相場見通し

2020/01/10

 

政治リスクと景気減速の深化が重し

2019年のユーロ相場は、対円は125.6円から121.6円へ3.2%、対米ドルは1.146米ドルから1.121米ドルへ2.2%、いずれも下落しました。2018年に比べると緩やかでしたが、Brexit(英国の欧州連合(EU)からの離脱)の難航や貿易をめぐる米国との対立など、政治的な要因が重しとなり、当初の弊社予想とは違い、ユーロ安の展開が続きました。景気減速がより深くなり(特にドイツ)、金融緩和が実施されたことも、当初予想とは異なりました。しかし、秋以降は、世界的な金融緩和の進行で景気先行き不安が和らぎ、Brexitも一定の方向性が見えたため、投資家のリスク選好が改善し、持ち直しました。

年後半に切り返しへ

2020年のユーロ相場は、年前半はユーロ圏での景気減速の影響が残り、米ドルと円が底堅い一方で、ユーロは安値圏で推移するものの、年後半はユーロ圏の景気が改善するとともに切り返してくる展開を予想しています。米ドル・円相場が年央以降円安傾向になること、欧州特有の政治リスクがくすぶる中で上昇を抑えられていた分の反動も加わり、年末にかけて上昇基調が強まると見込まれます。

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