日経平均再び28,000円割れ、方向感ないまま軟調に推移中…週明けどうなる?~2023年4月7日版~
ようやく日経平均株価が28,000円を回復したのに続落し、28,000円を再び割ってしまったことで不安な人はいますか?
反対に、まくまでもここは一時的な調整局面で、再上昇するだろうと、今後の上昇を期待している人はいますか?
先週末にようやく日経平均株価が28,000円を回復し、今週前半もそのまま小幅上昇を続け、28,000円を維持していました。
しかし、そこから急転し、4/5に再び27,000円台に突入しました。その後、4/6も下落し、現在は27,000円半ば付近の水準を推移しています。
そして、この動きによって再び方向感がゼロベースに戻ってしまったこともあり、ここからどのように推移するのか、心配な人もいるでしょう。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは2023/3/24~2023/4/6の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が、先週と違って”ほぼ連動している週”でした。
ただし、日経平均株価を見て相場分析しようとすると、難しい場面も見られました。それが今週の後半です。
今週の前半は、日経平均株価も小幅上昇を繰り返し、上昇傾向が見られました。株トレンド指数を見ても、発生水準は低いものの、天井指数が目立っていましたので、やはり上昇傾向でした。
また、株トレンド指数の発生水準が低いのは上昇の勢いが小さいことを示すので、日経平均株価も、それと連動するように、小幅上昇していることが分かります。
しかし、ここから今週は流れが一転しました。週の中盤に差し掛かった4/5に、日経平均株価は下落方向へ推移し、株トレンド指数も全体的に、ほぼ発生しなくなりました。
このように、今週はこのタイミングに株式市場全体も、日経平均株価も流れが一転したことが分かります。
よって、日経平均株価だけで相場分析しても、株式市場全体とそれほど変わりがないとも考えられます。
しかしながら、日経平均株価だけを見て相場分析する場合と、株トレンド指数を使って分析する私たちでは、このタイミングに差異があったと考えられます。
日経平均株価が小幅下落を続け、27,000円台に突入すると、印象として株式市場全体が下落方向に向かっているのではないかと考えてしまうでしょう。
ですが、株トレンド指数を見ると、この27,000円台に突入したタイミングは、株式市場全体が下落方向に向かったから下落したのではなく、4/4までの上昇の勢いがなくなったことによるものだと分かります。
それを示す通り、4/5、4/6の株トレンド指数は、ほぼ発生していない状況です。つまり、4/4までの風がいっきにやみ、4/5から無風状態になったことで、日経平均株価が4/5から下落したと考えられます。
このように、この要因は、日経平均株価だけでは読み取ることができないので、株式市場全体と日経平均株価がほぼ連動しているとはいえ、この動向の要因をつかむのは難しかったでしょう。
また、以上のことからも分かる通り、先月上旬に上昇の勢いが発生したものの、強制ストップをくらい、そこから再上昇を狙いたいものの、再びトレンドをリセットさせてしまったのが今週だと考えられます。
現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況も見ると、やはり、3月上旬の上昇の勢いの強制ストップ後に、再上昇を狙ったがダメだったことが分かるでしょう。
そのようなこともあり、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、直近の高値である3/9の水準まで回復を試みたが、跳ね返されたことが分かります。
しかし、先週の段階で「ほぼ横ばいの中で、少しずつ上昇している状態ですので、完全に回復方向に向かって動いているとは考えにくい」と読み取れた通り、回復に向かって強い勢いがあったわけではないこともあります。
やはり、そのような状況もありながらの上昇でしたので、今週の半ばに無風状態になり、トレンドがリセットされてしまったのでしょう。
また、株トレンド指数を基準に見ると、今週半ばから後半は、この2ヶ月感の中で、最も株トレンド指数が発生していないことが分かります。
ここからも、方向感がなく上下しているというよりは、トレンドが完全にリセットされたと読み取れます。
このように、再び株式市場全体が、どちらに向かって動くか全く予測がつかなくなってしまったのが、今週の株式市場と考えられます。
なお、日経平均株価だけで考えると、2月頃に推移していたボックス圏よりも、やや高い水準のボックス圏を推移する可能性があると読み取れます。
今週の動向だけで判断すると、4/5の下落は、トレンドがリセットされた要因もありますが、ボックス圏の上値で跳ね返された可能性も十分に考えられます。
28,000円を割り込んだこともあり、やや悲観的に見てしまっている人もいるかもしれません。
しかしながら、株トレンド指数から無風状態読み取れ、日経平均株価からボックス圏の上値で跳ね返されたと読み取れることを加味すると、まだ心配な状況ではないでしょう。
週明けは、あくまでもボックス圏の中で方向感が完全にリセットされ、上昇する確率と、下落する確率が、ほぼ50%になったと考えるのが良いかもしれません。
ただし、それはボックス圏の中での話ですので、一気に上昇、一気に下落は想定しにくい状況です。ボックス圏の中で、上昇と下落のどちらかに進むと考えられます。
ですので、週明けは、株式市場がゼロベースになったことを考慮して、動向を見ていくのが良いかもしれません。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2023/4/6(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ3/31時点の状況も入っています)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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