アムンディ・ヨーロッパ通信~最近の欧州への難民流入状況

2018/08/24

減少傾向が鮮明

「アラブの春」が、結果的に中東の政治的混乱をもたらし、難民が大挙して押し寄せたのは15年でした。欧州諸国への難民申請は約132万人に達し、社会不安の増大が懸念されました。オーストリア、ハンガリー、ノルウェーなどで難民に厳しい政権が成立し、難民に寛容であったドイツも抑制姿勢に転じました。

こうした中、実際の難民申請は減少に転じ、17年は約71万人、18年は7月までの累計で年率50万人余のペースまで落ちています。15年比で約60%減の水準です。

201808241

発生元と流れが大きく変化

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、17年の世界の難民数(紛争や迫害を逃れ家を追われた人)は6850万人で、前年比+290万人でした。これに対して欧州で難民申請が減少しているのは、難民の発生元と流れの変化が影響したと見られます。17年はアジア、アフリカ※での民族問題や内戦の激化で難民が周辺国へ多く流出した一方、中東からの難民は大幅に減少しました。欧州ではドイツ、イタリアで難民流入の減少が目立った一方、スペインは南米※からの難民流入が大幅に増加しました。

※アジア:ミャンマーでのロヒンギャ迫害、アフリカ:南スーダン・中央アフリカ・コンゴ等での内戦、南米:ベネズエラ・コロンビアでの政治の混乱

 

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

 

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ