日経平均27,000円半ばを今週も抜出せず膠着状態…週明けどうなる?~2023年2月10日版~
日経平均株価が膠着しています。先週よりは、やや高い水準を推移しているものの、依然として27,000円半ばを推移中です。
膠着状態が表す通り、株式市場全体も方向感がない状態が長く続いていることもあり、これから上昇するのか、下落するのかの予測がつかず、不安な人はいますか?
先週に続き今週も、日経平均株価はほぼ横ばい状態ということもあり、日経平均株価の推移だけでは、なかなか方向感を捉えることが難しく次の展開の予測が状況が続いています。
そのようなこともあり、日本株市場がこれからどのような展開になるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは2023/1/27~2023/2/9の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週と少々変わり日経平均株価と株式市場全体が”やや連動していない”状態でした。
ただし、日経平均株価がほぼ横ばい状態であることも示す通り、株式市場全体のトレンドも無風状態よりは、やや発生している程度なので、大きな差異を生むようなものではなかったでしょう。
その一方で、日経平均株価を基準に相場分析している人にとっては、日々小さな違和感があった週だったとも考えられます。
なぜなら、大きな差異があるわけではありませんが、2/7、2/8、2/9と3日連続で、日経平均株価と株トレンド指数の動きが、小さく反対方向に動いていたからです。
いずれも日経平均株価は1%に満たない小幅下落でした。しかし、株トレンド指数の中で、3日連続で最も優勢だったのは、上昇傾向を示す天井指数でした。
また、次の優勢だったのが空売り指数であり、下落傾向を示す底値指数は、ほとんど発生していませんでした。
これらを考慮すると、この日経平均株価の3日連続の小幅下落は、株式市場を下落方向へ引っ張るパワーによる下落ではなく、上昇のブレーキになる空売り指数による下落だったと考えられます。
つまり、今週の日経平均株価の続落は、ここから下落傾向に入るような小幅下落ではなく、あくまでも上昇過程の中の小さな調整だったと読み取れます。
このように株トレンド指数で詳細を見ると、この続落の理由が分かりますが、日経平均株価を基準に相場分析する人にとっては、「膠着状態でもどかしい」と感じる続落だったかもしれません。
特に、先週から今週にかけては、日経平均株価の水準が対象変わったものの、1/25以降日々1%に満たない変動が続いています。
このような上下の変動も乏しい状況が続くと、いつ動くのか全く良くわからない状況に陥り、いくらボックス相場と分かっていても、ガマンするのが難しい週だったかもしれません。
よって、今週の株式市場は、実際の損益で差が出るような中身ではありませんでしたが、膠着状態の内訳を理解しているかが、精神的な負担の有無を分けたでしょう。
日経平均株価のみで相場分析している人にとっては、膠着状態と分析し、株トレンド指数で分析している人にとっては、上昇する中での小さな調整局面を分析するなど、この分析の違いが精神的な部分に差異を生じさせたのではないでしょうか。
では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況も見ると、日経平均株価は先週よりも更に11月の水準まで回復していることが分かります。
引き続きボックス圏を推移していますが、先週は11月の水準のボックス圏の中心でしたが、それよりも上昇してきたのが今週です。
ここまで回復してくると、次は8月前後の水準まで回復してくるかがポイントになるでしょう。
一方、株トレンド指数を見ると、まだ目立ったトレンドが発生しておらず、11月のようなトレンドがまだ発生していないと読み取れます。
それをふまえると、ここから更に上昇することはないようにも見えますが、日経平均株価が27,000円台を回復するきっかけとなった短期的な上昇トレンドは収束したものの、上昇トレンドが完全には収束していません。
この点を考慮すると、ここからボックス圏の上値付近に向けて、まだ上昇の余地があるのかもしれません。
その場合は、日経平均株価が8月前後もしくは11月前後のどちらの水準まで上昇するかで、次の展開が変わるでしょう。
しかしながら、依然としてボックス圏を推移しているうえ、膠着状態に近い状態ですので、ここからどちらの方向に動くと言うのが難しい状況にあります。
直近の動向を見る限り、まだ上昇の余地は残っているように見えますが、あくまでもボックス圏の中の話ですので、どちらか一方に方向を絞るのではなく、両面で見ていきましょう。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2023/2/9(木)の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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