3月18日妥当レンジ 16,300円~17,600円
悪抜けを待つ時間帯に入りつつあるか?

2016/03/23

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

<FOMCは緩和的なスタンスに>
■16日のFOMCにおいては現状維持が決定されたが、ドットチャート(FF金利誘導目標の分布) においては、12月の年4回の利上げペースから2回へと緩和的な見通しが示された。これを受けてドル安が進み、米国株式市場は21日まで7日続伸となった。
■一方でFRB高官からは「4月の利上げを正当化するだけの十分な弾み」というコメントも出てきている。4月上旬に発表される米経済指標によっては“4月利上げ期待”がやや台頭する可能性も指摘される(ただし、この発言を行ったアトランタ連銀総裁には投票権がないこと、4月26-27日のFOMCはイエレン議長の記者会見の予定がないこと、から可能性は低いと考えられる)。
■今週は、全国消費者物価指数(25日)以外に国内・海外ともに主だった経済指標の発表はない。

 

<コンセンサス予想EPSは5週連続で全期間マイナスだが>
■3月18日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は、5週連続で全期間においてマイナスとなった。しかし、減少幅は縮小しつつあり、前週比で予想EPSがプラスになった銘柄の比率は、来期・再来期ともに40%台にまで回復してきている。業績下方トレンドについては大分織り込みが進んできた印象を受ける。次週以降の動きが注目される。
■トルコ(19日)、ベルギー(22日)のテロ。北朝鮮の飛しょう体発射(21日)など地政学的リスクが懸念されるものの、消費増税の再延期の可能性が高まりつつあることや米国の利上げ環境が整いつつあることなど、明るい材料も増えてきている。上昇局面では上値を追わずに利食いを心がけるというスタンスは維持しつつも次の上昇局面に向けて準備をする段階に入りつつあると考える。
■リスク要因としてはやはり為替であるが、米大統領予備選挙、日本の経常収支拡大、中国の経済減速感の強まり、テロの拡大、英国のEU離脱の可能性などが円高要因として考えられるであろう。

 

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

16,300円~17,600円 (前回16,550円~17,900円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(3月18日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(3月18日)

今期予想EPS 960.52 (前週 961.87円)
来期予想EPS 1093.51 (前週 1094.79円)
再来期予想EPS 1178.13 (前週 1180.76円)
今期予想PER 17.41 (前週 17.61倍)
来期予想PER 15.29 (前週 15.47倍)
再来期予想PER 14.20 (前週 14.35倍)
来期予想PBR 1.06 (前週 1.08倍)
来期予想ROE 6.95% 前週 6.99%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.93% (前週 6.85%)

*3月18 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

 

図1為替次第ではあるが、悪抜けを待つ状態と考える。

 

図2来期予想ベースのプラス企業比率は、 33.3%→34.9%→30.3%→40.2%→44.2%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、38.8%→31.9%→26.8%→38.6%→40.5%。

来期・再来期ともに40%台を回復。やや明るさが見えてきた印象。

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

図3下方トレンドはやや緩やかに
図4火曜日(22日)の上昇で割安感は無くなったか?

 

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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