『春闘』のベースアップは昨年を上回る見込み

2018/03/15

<今日のキーワード>『春闘』のベースアップは昨年を上回る見込み

『春闘』とは、春季生活闘争の略で、労働組合が賃上げなど労働条件の改善を企業側に求める労働運動のことを言います。労働組合が2月頃に賃金水準の引き上げ「ベースアップ(ベア)」などの待遇改善を企業に要求し、3月末までの妥結を目指します。今年は3月14日が「集中回答日」となりました。政府が求める「3%の賃上げ」は未達となりそうですが、ベアは昨年を上回る企業が相次いでいます。

【ポイント1】労組は5年連続のベアを要求

これまでの賃上げは2%台前半

■今年の『春闘』で連合は、5年連続のベアを要求しました。ベアと昇給を合わせた全体では4%程度の賃上げ要求です。前年までの実績を振り返ると、14年度以降はそれ以前よりもベアが高まってはいますが、概ね0.3%~0.4%にとどまっています。ベアと定期昇給を合わせると概ね2%台前半で推移していました。

 

【ポイント2】賃上げは3%が攻防ライン

ベアは昨年を上回る企業が多数

■今年は政府と日本経済団体連合会(経団連)が「3%の賃上げ」という異例の目標を打ち出しています。このため、企業側と労働組合側の交渉は3%が攻防ラインとなっている模様です。

■連合が設定する今年の「集中回答日」は3月14日で、この日が労使交渉のヤマ場とされます。多くの組合のベア要求は3,000円となっていますが、昨日までの各社の回答は、電機大手、造船大手は前年を500円上回る1,500円となりました。自動車大手を見ると、トヨタ自動車は賃金改善分が1,300円超、ホンダはベア1,700円、日産自動車は満額となるベア3,000円の回答となりました。いずれも前年のベア金額を上回りました。

 

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【今後の展開】『春闘』の回答は企業の人材確保に前向きな姿勢を反映

■企業からの回答によるベア平均を見ると約1,500円程度で、前年の1,000円程度を上回っています。また、ベア部分の賃上げ率は約0.5%程度です。今後決定される非製造業や中小企業のベアは高めに出るとの見方が多く、これを踏まえると、最終的なベアは0.7~0.8%ではないかと見られます。ただし、定期昇給と併せた賃上げは2%台半ばにとどまり、3%には届かない模様です。

■ベア以外ではボーナス(一時金)を多くの企業が前年から上積みしたり、雇用形態による格差是正と女性や高齢者活用などで独自色のある前向きな回答が目立ち、企業の横並び意識に変化が見られました。今後も競争力の維持・向上に不可欠な人材確保のため、『春闘』での企業のこうした姿勢は続くと見られます。

 

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

 

 

(2018年 3月16日)

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