FM 今週のポイント(12 月29 日)

2014/12/29

*いよいよ年末、掉尾の一振を期待したいところです。30 日に今年の高値(12 月8日につけた17935 円)を更新すれば、3年連続の大納会年初来高値になり2015 年相場に向けて期待感が高揚することになります。師走の相場は原油価格の低迷をきっかけに17 日まで日経平均株価が1350 円急落 (16672 円)、その後1週間で1200 円反転するという稀に見るボラタイルな状況となりました。きっかけは原油価格でしたが、背景は過剰流動性相場の本質そのものです。実態経済以上にマネーが溢れているためにマーケット心理の変化でファンダメンタルズに関係なくリスク資産価格を乱高下させてしまいます。ちなみに今年、世界で一番上昇した株式市場はアルゼンチンで上昇率は55%を超えています。年初に通貨危機があり、経済不安に政情不安も加わり本来なら株価が上昇するはずがありません。ロシアが侵攻したウクライナも20%を超える上昇を記録、軍事政権のタイも20%近いパフォーマンスです。このような限界的な市場に資金が廻り、株価水準を押し上げたことも過剰流動性の賜物です。年末、日経平均株価は18000 円の大台を突破する可能性がありますが、新年相場が、その延長線上にあるとは限りません。ファンダメンタルズに変調の兆しはありませんが、些細なきっかけでマーケット心理が悪化する可能性が十分に想定されるからです。従って、大納会が最高値でも大幅安でも過度な期待、あるいは不安は禁物です。目先の相場は思いよりも行動が大事になります。

*そして、来年2015 年の展望です(大局観)。米国のQE3 が終了して利上げ論議が一段と喧しくなりますが、日欧の量的緩和が世界的な過剰流動性拡大を維持することに変わりはありません。日本においてはアベノミクスの進化も期待されます→アベノミクスの本質は株高政策です。株高が日本の景況感UPを齎す経路は資産効果による個人消費の拡大(401K、NISA 経由で個人の株式保有が進み以前よりも資産効果は大きくなる)、そして企業経営者のマインドアップ(M&A、設備投資、ベア)です。日本の株式市場は2009 年の大底7054 円から始まった上昇相場が、既に5年半経過し、安値からの上昇期間は1989 年以来で最長になっています。この事実は20 年続いた長期低迷相場が大転換して長期上昇相場に入っている証左と考えられますが、如何せん、本格的な先高期待が醸成されているとは言えません(特に企業経営者には疑心暗鬼派が多い)。アベノミクスが株高政策であるとすれば、第二段(アベノミクス進化系)の目標は誰がみても株が高くなったことを見せつけることでしょう。その水準は日経平均株価ベースで20000 円を大きく超える必要があると思われます。需給面では追加緩和を含めて日銀によるETF 買いの強化、GPIF による下支え、 NISA・401K を経由した個人資金の導入(大幅な制度改正が想定される)等が期待できます。今年6月に策定された成長戦略の目玉であるガバナンス強化策もROE 向上、株主還元率向上を本格的に後押しすることになるでしょう。円安の進展は止まらず、ドル円相場が120 円以上の円安水準で定着すれば生産設備の国内回帰が本格化します。円安は外国人旅行者を増大させ、インバウンド需要を拡大させます。法人税の実効税率もようやく下がる見込みです(甘利明経済財政・再生相は28 日、法人税の実効税率(東京都は35.64%)について、2015 年度と16 年度で合計3%超を引き下げる考えを明らかにした。政府・与党は15 年度は2.51%下げる方針)。そして肝心な企業業績は14 年度に続き来年度も二桁増益が見込まれます。安倍首相(アベノミクス)には20000 円を大きく超える水準→1996 年6 月26 日につけた22666 円を目指してもらいましょう。

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