日経平均37,000円目前まで上昇も勢い続かず停滞中…ここが天井?~2024年1月25日版~

2024/01/25

 

日経平均株価が一時37,000円目前まで上昇しました。終値ベースでは37,000円を維持できなかったものの終値ベースで36,000円をこえてきました。

昨年6月以降続いたボックス圏を今年に入り上抜けし、急上昇ともいえる勢いで日経平均株価が上昇しています。

ただし今週に限っては上昇の勢いが一服し停滞しているようにも見えます。もしくは、方向感がなくなり、ここから新たな展開がありそうにも見えます。

先週まではどこまで上昇するかが焦点でしたが、ここで停滞したこともあり、今後は次の展開が気になるところでしょう。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/1/11~2024/1/24の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

今週のデータは3日分なので、あくまでも参考ではありますが、これらの指数をふまえると今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が、”ほぼ連動している週”でした。

上昇傾向を示す天井指数の推移の通り、日経平均株価も同じような推移をたどりました。両者とも週初めは上昇の勢いがありましたが、そこからは失速しています。

それをふまえると、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数もふまえて相場分析する人では、それほど大きな差異は発生しなかったでしょう。

また、どちらを基準に見ても、次の展開の予測が難しい状況に入っていると読み取れます。

日経平均株価は、これまで急上昇ともいえる上昇を見せてきましたが勢いがなくなり、場合によっては天井を付けたようにも見えるかもしれません。

株トレンド指数も同様に、これまで伸びてきた天井指数の勢いがなくなりつつあります。ここから再上昇を期待したいところですが、次の展開が読みにくい動きをしているのが現状です。

なぜなら、セオリー通りの上昇を見せていないからです。日経平均株価だけを見ると、日本株は上昇トレンドに入ったように見えます。

しかし、株トレンド指数を見ると、まだ上昇トレンドに入ったとは判断できず、入り口程度に見受けられます。

もし、今の動きがダマシの前兆であると、このまま上昇の勢いが完全になくなるでしょう。

通常の上昇トレンドであれば、ここから大きく上昇し、株式市場全体が上昇していきますが、そのような動きも見受けられません。

それをふまえると、先週までは多少楽観的なスタンスを考えても良い状況でしたが、今週からは厳し目のスタンスで見ていくのが良いでしょう。

ただし、だからと言って、ここから下落トレンドが発生し、ここを天井に株価が急落するような想定は難しいでしょう。

あくまでも一時的なトレンドがここで収まり、次の展開に向け調整しているのが今週の株式市場だと考えられます。

しかしながら、このような予測も今週の動向から考えられます。それは、アベノミクス初期のときのような断続的な上昇が続くことです。

このときの上昇は株式市場全体が上昇傾向にあったものの、セオリーとは違う断続的な上昇が続きました。

そのようなこともあり、アベノミクス中期とは違って、思ったよりは難しい状況だったかもしれません。

少々楽観的な想定ではあるかもしれませんが、もしこから再上昇するならば、そういった動きが想定されるでしょう。

このように上値が重たいといわけではありませんが、上昇の勢いがしぼみ掛けていることもあり、先週までのような上昇はここで終わったと捉えたほうが無難かもしれません。

では、現状を詳しく見ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、1月上旬からの上昇が落ち着きは初めていることが分かります。

節目となる36,000円を終値ベースではこえてきましたが、ここから更に上昇するには少々勢いが不足しているように見えます。

株トレンド指数を基準に見ると、こちらも上昇の勢いが不足し、徐々に収斂し始めていることが分かります。

この動きをふまえると、これまで可能性のあった大相場の選択肢はここで消えてしまったと考えられます。

もし、ここから再上昇するならば、ポイントになるのは、週末と週初めの日経平均株価や株トレンド指数の動向でしょう。

両方の指数から1月上旬からの勢いがなくなりつつあることが読み取れますが、今週末と来週初めの動向次第では、新たに上昇の勢いがついてくることも考えられます。

上記と矛盾しているような内容になりますが、今勢いがなくなりつつあるのは、あくまでも1月上旬からの上昇勢いです。

それがなくなっても、次にこの週末や週初めに新たなトレンドが発生する可能性が今のところは残っています。

ただし、あくまでもそれはゼロから始めることなので、まだどうなるかの予測がとても立てにくい状況でもあります。

「上値が重たいわけではないが、上昇勢いの失速で株価が伸びない」「新たな勢いが発生すれば、再び上昇できる余地がある」というのが、今の状況でしょう。

まだ現時点では、最新の投資主体別売買動向が出ていないので最新の動向は分かりませんが、ここから株式市場の需給バランスがどうなるかで、次の展開が別れてくるでしょう。

前回の発表時では、外国人投資家と個人投資家が大きく買いと、大きく売りの真っ二つに割れました。そして、日本の機関投資家は中立に近い状態でした。

外国人投資家は昨年6月以来の大きな買い越しで、個人投資家は昨年8月以来の大きな売り越しでした。

両者とも極端な動きをしましたので、次はある程度収斂し、落ち着きを取り戻すとも思われます。

もし、そうなると上記でお伝えした通り、「上値が重たいわけではないが、上昇勢いの失速で株価が伸びない」という動きになってくるかもしれません。

これまで分かりやすい展開でしたが、ここに来て少々難易度の高い展開に変化してきました。

ここからさらなる上昇を期待しつつも、これまでとは違って上昇一辺倒のような動きにはなりにくいと思います。

これまでのスタンスから少しネジを締めた状態で、今後の展開を見ていきましょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/1/24(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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