日経平均36,000円目前に上昇勢い止まるも高値圏を推移中…ここが天井?~2024年1月19日版~

2024/01/19

 

36,239円に到達し、1/17に日経平均株価は再び高値更新し、一時36,000円台に到達しました。

依然として終値ベースでは36,000円を超えてはいないものの、年初から水準を一段上げ高値圏を推移し、36,000円を射程圏とした水準を維持しています。

一方で、1/15までは終値ベースで順調に上昇してきたものの、その後は高値更新がありながらも、上昇の勢いが止まり、横ばい状態で推移しています。

こうなると、やはり「ここが天井では?」と考えたり、「ここは調整局面で再上昇があるのでは?」と考えたりと、なかなか判断が難しいところかもしれません。

はたして、日経平均株価を含めた日本株は、今が天井なのでしょうか。それとも、ここから再上昇し、大きく株価を伸ばしていくのでしょうか?

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/1/4~2024/1/18の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が、”おおよそ連動している週”でした。

連動していると言っても良いくらいの動きをしていますが、1/16~1/18の期間の捉え方がやや難しいところだったので、おおよそ連動という表現にしました。

また、今週の株式市場は、日経平均株価だけを基準に相場分析している人と、株トレンド指数を基準に相場分析している人では、多少差異が発生した週でした。

特に、その差異を生じさせたのが、上記でもお伝えした1/16~1/18の期間や、1/17に終値ベースでは日経平均株価が下落したいるものの年初来高値したことではないでしょうか。

詳細を見ると、週初めの1/15は先週からの上昇の勢いが途切れることなく日経平均株価が上昇してきました。

それに伴い、株トレンド指数の中の上昇傾向を示す「天井指数」も上昇し、直近2週間の中では最も高い水準に到達しました。

そして、1/16になると日経平均株価は小幅下落し、天井指数も一気に水準を下げました。加えて1/17も天井指数の水準が下がったことで、先週からの上昇の勢いはここで止まったと判断できるでしょう。

しかし、実際にはここで日経平均株価だけを基準に相場分析する人と、株トレンド指数で分析する人で差異が生じたでしょう。

日経平均株価を基準に相場分析している人にとっては、1/16や1/17は上昇がいったん止まったのか止まっていないのかの判断が難しかったでしょう。

1/17には日経平均株価が高値更新し、上昇の勢いがあるようには見えつつも、終値ベースでは小幅下落しているので、正直に言えば「よく分からない」という状況だったかもしれません。

それに対して、株トレンド指数で見ると、先週の段階で「まだ本格的な上昇トレンドではない」と判断した通り、上昇一辺倒にはならず、日経平均株価が36,000円を目前に終わった1/15からはやや下落しています。

そのときの天井指数を見ると、先週までの発生状況が一変し、水準が一気に下がっていることが分かります。

つまり、これは先週の段階で読み取った通り、先週の上昇は上昇トレンドの入口であり、ここから再び上昇する可能性があることを再現する動きをしていると考えられます。

ただし、ダマシという言葉がある通り、60%の確率で上昇せずダマシである可能性も十分に考えられます。

よって、この1/16~1/18は再上昇するか、それともダマシになるかの分岐点になると判断できるでしょう。

そのようなこともありますので、1/19の株式市場がどのような動きをするかで、週明けに再上昇があるか、それともダマシなのかが見えてくるでしょう。

もし、1/19の株式市場で天井指数の水準が再び上がれば、ここから再上昇し大きな上昇になる可能性が高いでしょう。

反対に、1/19の天井指数の水準が下がれば、先週からの上昇はダマシで、日本株市場は、ここが直近の天井だと判断できるでしょう。

なお、この2つ以外に中間的なシナリオとして、引き続き1/16以降のような横ばいでの推移を続け、来週半ばごろから再上昇を開始することも想定されます。

いずれにしても、今は先週からの上昇がいったん止まったに過ぎず、1/19や来週初めの動き次第で、再上昇か上昇が完全に収束するかが分かれて来るでしょう。

株トレンド指数と日経平均株価の関係を見ると、このようなことが考えられます。

一方で、日経平均株価だけで相場分析すると、ここまでのことを見ることができません。あくまでも先週からの上昇がいったん止まり、その後は想定が難しいかと思われます。

日経平均株価が横ばい状態のときには、株トレンド指数が示すように裏側で何が起きているかが分からないと、単なる思いつきのような予測になってしまうでしょう。

しかし、株トレンド指数のような株式市場全体がどのような動きをしているかが把握できると、次の動きがあるタイミングなどを想定しながら、次のシナリオを精度高く想定することができるでしょう。

では、ここで直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、先週の上昇が今週の後半にいったん止まっていることが分かります。

ただし、昨年11月中旬から今年まで、ほぼ横ばい状態であったことをふまえると、この上昇により株価水準が比較的大きく上がったと考えられます。

今週後半は小幅下落しているものの、依然として高値圏を推移し、終値ベースで36,000円を狙える水準を維持しています。

株トレンド指数を見ると、天井指数の発生状況が示す通り、先週からの上昇がいったん止まっていることが分かります。

そして、注目したいのは、1/18の株トレンド指数です。押し目買い指数以外の指数が、ほぼ同水準になりました。

先週の上昇がなければ、ここでトレンドが完全にリセットされたと読み取りたいですが、今回は先週の上昇がありましたので、次の展開に向けた調整局面と読み取れます。

底値指数が急上昇しているように見えますが、まだそれほど大きな水準ではありません。そういったことをふまえると、ここから再上昇を示唆するような調整局面である可能性が高いでしょう。

このように、直近はいったん上昇が止まったとはいえ、次は下落に進むような状況ではないことが分かります。どちらかと言えば、再上昇に向けた動きをしているように見受けられます。

また、ダマシの確率は約60%ですので、ダマシの可能性は高いですが、仮にダマシであったとしても、ここが天井と判断するのは早いでしょう。

これまで見ないような水準まで日経平均株価が上昇すると、天井を気にする場面もあるかもしれません。

しかしながら、株トレンド指数が示すように、ここから下落方向に進むような状況ではありません。ということは、今は上値が重たい状態ではないので、ここが天井を判断するのは早いと考えられます。

そういった意味では、過度に楽観してしまうのもいけませんが、過度に警戒するような場面でもないと考えられます。

ちなみに、先週の段階では以下のようなシナリオが考えられました。

 

  • 中間|突発的な上昇で終わる
  • 中間&楽観|一度上昇が収束し、本格的な上昇トレンドの動きに入る
  • 楽観|このまま上昇が続き、かつてないような大相場に入る

+

  • 悲観|上昇した分だけ反落する

 
今週の動きを見る限り、4つ目のシナリオはなくなりました。1つ目の「中間|突発的な上昇で終わる」も、今のところは可能性が低いと思われます。

そのようなこともあり、ダマシの可能性はありつつですが、予測される展開は2つ目と3つ目のシナリオでしょう。

では最後に、2024年初めの株式市場の需給バランスも見ておきましょう。日本の株式市場を構成する三大投資家は以下のような動きをしました。
 

  • 外国人投資家|大きく買い
  • 個人投資家|売り
  • 日本の機関投資家|中立よりは買い優勢

 
全体のバランスで見ると「買い>売り」です。個人投資家と日本の機関投資家の売りと買いのバランスがほぼ同じですので、外国人投資家の大きな買いで、一連の上昇が起きていると考えられます。

こうなると次に考えられるのは、個人投資家と日本の機関投資家が、どのような動きをするかでしょう。

外国人投資家が買いを維持しつつ、個人投資家と日本の機関投資家が完全な買いに転換するようなことがあれば、上記の想定されるシナリオの「大相場」が期待できるでしょう。

反対に、そこまでいかない場合は「通常の上昇トレンド」で終わるかもしれません。直近の株トレンド指数を見る限り、いったん次の動きがリセットされているので、ここからどこまで買いの需要が高まるかがポイントになるでしょう。

このように需給バランスを見ても、今が天井ではなく、また上値が重たいわけではないことが分かります。

そこに株トレンド指数の動きもふまえると、ここからは再上昇を期待しつつ、ダマシであったときのリスク管理をしながら動向を見ていくのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/1/18(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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