日経平均高値圏を維持も高値更新できないまま横ばいに推移中…新年に向けどうなる?~2023年12月28日版~

2023/12/28

 

日経平均株価が先週よりも終値ベースで高値更新が目前に迫るも、なかなか高値更新の勢いが出ず、横ばいに推移しています。

今月上旬はやや水準を下げたボックス圏を推移してしましたが、12/19に再び33,000円を回復してからは、高値更新を目前にした高値圏を維持しています。

しかし、方向感は乏しく、ここから大納会までに高値を更新するような動きは見られません。

今年は2万円台から始まったので年間では上昇が決定と言えそうですが、イマイチ動きが分からないまま大納会を迎えそうです。

そのような1年で終えそうな日本株市場ですが、ここから新年に向けどのように推移するのでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/12/14~2023/12/27の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

あくまでも3日間のデータなので参考にはなりますが、これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週とやや違い、日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動している週”でした。

しかし、トレンドの発生上昇については先週と違っていました。あくまでも小さな幅ではありますが、先週は無風状態がやや改善され、緩やかなトレンドが発生していました。

それに対して、今週は再び無風状態に近づき、12/27を除いてはトレンドらしいトレンドが発生しませんでした。よって、今週は無風状態に近づいたと考えられます。

ただし、日経平均株価は無風状態でありながらも、高値圏を維持しました。小さなトレンドではありましたが、先週の緩やかな上向きのトレンドが一服し、小康状態になっているのが今週だと読み取れます。

詳細を見ると、週初めは先週の緩やかなトレンドが収束する流れを組んだ状態でした。少しずつトレンドがおさまり、天井指数の発生が減ってきました。

そのようなこともあり、最も目立った指数は天井指数でしたが、日経平均株価は1%未満の小幅上昇にとどまりました。

そして、12/26は無風状態になりました。これにより先週から発生した緩やかな上向きのトンレドが完全に終わったと考えられます。

その後、12/27に天井指数の水準が上がり、日経平均株価も1.1%の上昇を見せました。ですが、これはあくまでも先週からのトレンドが収まったあとのもみ合いのイメージかと思われます。

いずれにしても、今週は先週よりも日経平均株価が高値圏を推移しているものの、掴みどころがない動きでした。

こうなると、ここから大納会を迎え、大発会の新年からがどうなるかが気になるところです。

誰もが年始からの上昇し、日経平均株価の高値更新を期待したいところでしょう。しかし、今週だけでなく先週の株トレンド指数の発生状況を見ると、何とも言えない状況になるかもしれません。

もし、高値更新するとしても、1月はご祝儀相場とも言われる通り、大発会にご祝儀で買いが集中し高値更新するシナリオになると考えられます。

ただし、あくまでも上昇のきっかけが明確な理由のないご祝儀ですので、大発会からその水準を維持できるかがポイントになるでしょう。

ちなみに、上昇しやすい年初ですが、過去にいきない暴落した年もありました。そういった事故のようなことは想定が難しいですが、こういったこともないとは言い切れません。

考えられるのは2つです。1つ目は、ご祝儀で上昇し、大発会で高値更新した後、今週よりは若干高い高値圏を横ばい状態で推移することでしょう。

2つ目は、大発会で高値更新はしますが、そこから失速し、今週のような水準もしくは先週のような水準を維持することです。

もしくは場合によっては、しばらく暴落が起きていませんので、過去にあったように、ここで暴落ということも考えられます。

ただし、現状を見る限り、その暴落がすぐに起きるような環境ではないので、新年1週目から2週間目に掛けて変化が起き、そこから暴落するイメージでしょう。

あくまでも、可能性の低いシナリオですが、直近に大きな上下がないまま、高値圏を維持していることをふまえると、そういったこともありそうです。

では、現状を詳しく見ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、先週からの上昇水準を維持し、日経平均株価の高値更新を目前にした水準を維持していることが分かります。

また、この動きによって、引き続き今の水準がボックス圏の上値付近であり、32,000円程度が下値付近の目安であると考えられます・

場合によっては、このまま11月のように推移すると、33,000~34,000円付近を小幅に推移するボックス圏になるかもしれません。

株トレンド指数を見ると、先週までの小さなトレンドが収束し、再びトレンドが発生するか微妙なところであることが分かります。

しかし、間もなく大納会を迎え、大発会まで期間があくことを考慮すると、1日の中でのトレンドはあるかもしれませんが、週単位のトレンドの発生は難しいでしょう。

株トレンド指数を見る限り、日経平均株価は高値圏を推移しているものの、依然として方向感なく推移していることが分かります。

補足として株式市場の需給バランスを見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買い → わずかに買い
  • 個人投資家:売り → 前週よりは小さい売り
  • 日本の機関投資家:買い → わずかに売り

最新週のデータでは、日本株市場を構成する3大投資家が一気に売りと買いのどちらでもないニュートラルポジションに近づきました。

前回のデータでは「買い>売り」がゆるやかな状態でしたが、今回は「買い≒売り」です。ここからも、直近の日経平均株価や株トレンド指数の通り、株価が動きにくい状態であることが読み取れます。

以上をふまえると、大発会から数日間の動きは「全く予測できない」のが正しい解釈でしょう。

株式市場の需給バランスは、ほぼ中立で今年を終えそうです。株トレンド指数の動きも、何らかのトンレドが発生したまま終わるのではなく、無風状態に近い状態で今年を終えそうです。

そうなると、新年の大発会からは「完全ニュートラル」に近い状態から仕切り直しになると考えられます。あるとしても、今考えられるのは1月特有のご祝儀相場による上昇です。

よって、新年早々は、どちらに株価が進むと予測することなく、仕切り直しでゼロからトレンドがスタートすると考えておくのが良いでしょう。

ここまで株式市場の需給バランスも、株トレンド指数も、そして日経平均株価もニュートラルになるのは不思議なくらいですが、これが今の株式市場の状況です。

今年もこのまま終わりそうですので、新年は予測せずに、あなたの考えもニュートラルポジションに近づけて迎えると良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/12/27(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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