日経平均高値更新目前まで上昇も反落し、再び方向感なく推移中…大納会に向けどうなる?~2023年12月22日版~

2023/12/22

 

日経平均株価が終値ベースで年初来高値を更新する目前まで上昇しました。しかし、依然として、方向感は乏しく、次の展開が読みにくい状況が続いています。

1.3~1.4%の上昇が続き、日経平均株価が終値ベースで年初来高値に近づいたものの、12/21には約1.6%下落し、なかなかスッキリ上昇する展開になりません。

また、日経平均株価がこの水準までくると、1%台の変動でも円単位で見ると400~500円の変動になることもあり、円単位で捉える投資家にとっては右往左往する状況かもしれません。

依然として高値圏を推移しているものの、ボックス圏を抜け切ることができず、このまま大納会まで掴みどころがないまま進んでしまいそうです。

12月は例年、上昇傾向にあることから、このような展開に難しさを感じている個人投資家の方も多いかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/12/8~2023/12/21の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と同様、日経平均株価と株式市場全体が、”ほぼ連動している週”でした。

また、全体として先週時点でほぼ無風状態であったものがやや改善され、緩やかに株式市場全体にトレンドが発生してきました。

ただし、あくまでも無風状態からやや改善された程度ですので、株式市場を牽引するようなトレンドが発生する状況ではありませんでした。

そのようなこともあり、日経平均株価が高値更新を目前にしつつも、高値更新することなく跳ね返されている状況なのでしょう。

ここから高値更新するには、ボックス圏の上値を抜ける必要があります。よって、現状の株トレンド指数の発生では足りず、各指数の水準があと2段階程度上昇する必要があると読み取れます。

そういった意味では、今週は高値圏を推移はしているものの、上値が重たい展開が続いていると考えられます。

詳細を見ると、週明け12/18は先週の無風状態の流れが続き、ほぼ何もない状況でした。しかし、12/19で少々状況が変化しました。

12/19、12/20と直近では久々に天井指数が続伸しました。また、それに連動するように日経平均株価も続伸し、12/20には終値ベースで、日経平均株価の高値更新目前まで到達しました。

しかしながら、12/21には再度株トレンド指数が無風状態になり、日経平均株価も33,000円台は維持するも、約1.6%の下落を見せました。

週単位で見ると、小幅下落はあるものの、ようやく12月上旬の下落から回復し、11月頃の下落前水準まで戻ってきたと考えられます。

こうなると、難しいのがこの水準を再び維持し、その裏で高値更新を狙える上昇へのパワーを株式市場が蓄積していけるかになるでしょう。

上記のグラフを見てもわかる通り、この2週間で日経平均株価が上昇しているようには見えるものの、株トレンド指数をみると、トレンドらしいトレンドが発生していないので、ボックス圏を上抜けするような上昇を見せるのは厳しいと考えられます。

全体としては、引き続きボックス圏特有の動きをし、このまま水平状態で高値圏を維持するのか、それとも、再び先週までの水準に戻るかの判断が難しいところです。

いずれにしても、まだ固くボックス圏を推移している印象ですので、再び12月上旬のような水準のボックス圏に戻るシナリオも考えつつ、現在推移する高値圏を維持できるかを見ていくことになるでしょう。

とにかく、次の展開が読めいないというのが現状です。12月は例年上昇傾向が見られますのが、今年は、まだそのような流れがなく大納会に向かっています。

もし上昇するとしても、日経平均株価がこのまま上値が重たいまま水平状態に推移し、結果的には小幅上昇したという程度に留まるかもしれません。

いずれにしても、膠着状態まではいきませんが、方向感なく動きに捉えどころがないまま大納会を迎える可能性が高そうでしょう。

では、現状を詳しく見ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、今週は1%台の上昇が2日続いたことで再び高値圏に戻ってきたことが分かります。

また、この動きにより今の水準がボックス圏の上値付近であり、32,000円程度が下値付近の目安であることが分かります。

場合によっては、このまま11月のように推移すると、33,000~34,000円付近を小幅に推移するボックス圏になるかもしれません。

やはり、ここからも方向感を捉えることは難しく、次の展開が読みにくいことが分かります。

株トレンド指数を見ると、先週よりは各指数の水準が上がってきていることが分かります。ただし、それはあくまでも先週と比較した場合で、株式市場を牽引するような大きさではないことが分かります。

ここからも、やはり株式市場全体がボックス圏を推移し、まだ方向感が出ていないことが分かります。また、次の展開の予測も、現状では難しいことが分かるでしょう。

このように、膠着状態には届かないものの、小さなボックス圏をこのまま大納会まで推移しそうな動きが、日経平均株価にも株トレンド指数にも見られます。

先週よりは株価に動きが出てきましたが、まだ予測を立てられるような状況ではないでしょう。

そうなると、今後は上でもお伝えした通り、日経平均株価を基準すると「このまま33,000~34,000円付近の小さなボックス圏を水平状態で推移する」「再び32,000円程度まで下落するボックス圏を方向感なく上下する」の2つのシナリオが考えられるでしょう。

万が一、ここから大きな材料が出れば状況は一変しますが、大納会までの日数を考えると、特に上昇や下落することなく、このままの推移が続くと考えられます。

補足として株式市場の需給バランスを見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買い
  • 個人投資家:売り
  • 日本の機関投資家:買い

最新週のデータでは、外国人投資家と日本の機関投資家は「買い」、個人投資家は「売り」です。

全体としては「買い>売り」の状態ですので、株価が上昇しやすい状態です。しかし、三者ともそれほど大きな買いと売りではないので、直近の株式市場が示すような、方向感がない状態が続いているのでしょう。

このように、引き続き株価が上下のどちらかに動くような需給バランスになっていないのが、今の日本株市場です。

もし、大納会に向けて上昇するならば、この需給バランスが変わり「全体が大きく買い」にならなければなりません。

そういった背景や株トレンド指数の発生状況もふまえると、次の展開があるのは年明けになる可能性も十分に考えられるでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/12/13(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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