日経平均高値更新も水平状態のまま方向感なく推移中…週明けどうなる?~2023年11月24日版~

2023/11/24

 

日経平均株価が11/20に33,853円の年初来高値を更新しました。しかし、終値ベースでは33,388円にとどまり、そのまま今週は水平状態が続いています。

この年初来高値更新で、ボックス圏を上抜けしたように見えたものの終値ベースで抜けていないこともあり、まだ完全に上抜けとは判断できない状況です。

また、年初来高値更新があったものの、株式市場全体としてはそこまで上昇している実感がわかない状況でもあるでしょう。

そのような背景もありますので、引き続き、ここからどのように推移するか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/11/9~2023/11/22の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と同様、日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動している週”でした。

ただし、先週に続き株トレンド指数の中でも「空売り指数」を中心に株式市場が動いていますので、珍しい状況は続いています。

詳細を見ると、日経平均株価が年初来高値を更新した11/20は、高値は更新したものの、終値ベースでは更新していないこともあり、それほど上昇の勢いがなかったことが分かります。

上昇傾向を示す天井指数は先週よりもやや低い水準までしか到達しませんでした。しかし、場中に一時的な上昇があったことで、年初来高値には到達しました。

その後、11/21、11/22は更に天井指数の水準が下がってきています。空売り指数も少しずつ収れんするような動きも見受けられます。

そして、このような目立った動きのない株トレンド指数の推移を象徴するかのように、日経平均株価もほぼ水平状態を維持しました。

このような動きをしたのが今週の株式市場です。年初来高値更新というニュースはあったものの、全体としては水平状態、もしくは膠着状態とも言える状態でした。

11/16の日経平均株価も1%未満の変動が続いていますので、株価がなかなか動きにくい状態になりつつあります。

そういった意味で今週の株式市場は、年初来高値以外は、特段何もなかった週だと考えられます。水平状態、膠着状態、小康状態など、特段動きがない週だと読み取れます。

ただし、ここで1つだけ注意点もあります。それは、これまで発生していた上昇の勢いです。水平状態ではあるものの、まだ完全には勢いがなくなってはいません。

うえで膠着状態の表現も使いましたが、あくまでも現状は再び上昇しようとしている動きも見られます。一方で、この上昇への勢いが、このまま失速すると再びボックス圏の中心に向かって動き出すことになるでしょう。

いずれにしても、今週の横ばい状態からは、まだ次の方向が決まっておらず、上昇の余地を残しつつ、次の展開に動き出そうとしているように見えます。

では、より現状を詳しく見ることを目的に直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、引き続きボックス圏の上値付近まで上昇していることが分かります。完全な上抜けには届かず、上抜け目前の状態を維持していることが分かります。

次に、株トレンド指数を見ると、先週同様空売り指数が目立っています。天井指数は水準がやや下がってきていますが、上昇へのパワーはまだ残っています。

ただし、日経平均株価が終値ベースで高値更新していないことや、これらの状況をふまえると、やはりボックス圏を上抜けしていないことが分かります。

ここからも、次の展開に向け、上昇の余地を残しつつ、方向感をややリセットしていると見受けられます。

そうなると、難しいのが次の展開です。再びボックス圏の水準を上げ、日経平均株価が高値更新のきっかけになった上昇では、天井指数よりも空売り指数が優位な状態が続きました。そして、その状態が依然として続いています。

空売り指数が優位な状態は、とても珍しくそうそう起きることではありません。ここからは、このまま上昇の勢いがなくなり失速する場合と、再上昇する場合に分かれます。

日経平均株価の年初来高値更新の材料もあることから、分岐点に差し掛かったのが今だと考えられます。

こうなると、次の展開の目安になるのが「終値ベース」で日経平均株価が年初来高値付近を維持できるかでしょう。

まだ上昇の勢い完全になくなっていませんので、もし終値ベースで維持することができれば、ここから上昇の可能性が高まるでしょう。

反対に、このまま株トレンド指数の各指数の水準が下がり、日経平均株価が横ばい状態が続くと、再びボックス圏の上値に跳ね返されてボックス圏の中心に向かって下落すると考えられます。

なかなか、判断が難しいところではありますが、そのような分岐点にいるのが今だと考え、次の展開を見ていくのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/11/22(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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