日経平均一時32,000円割れするなど軟調に推移中…日本株ここから下がる?~2023年7月14日版~

2023/07/14

 

日経平均株価一時3万2000円を割ったこともあり、「日本株は、このまま下落してしまうのでは…」と心配している人はいますか?

日経平均株価が、3万4000円まで上昇するのではないかと思われるタイミングもありましたが、とうとう、日経平均株価は一時期の勢いがなくなりつつあります。

先週に続く軟調な推移ですので、これで完全に「失速」といえる状況になってきたでしょう。

しかし、その一方で、まだ調整局面が続き、ここから再上昇するのではないかという側面もないとは言い切れません。

7月は統計的に見て、日本株が下落しやすいこともあり、ここから下がることを考えるときもあるかもしれません。

軟調に推移しているとはいえ、まだ方向感が出ていないので、ここから上下のどちらに進むのか分からない状況が続いています。

では、ここから日本株は、上下のどちらに推移する可能性が高いのでしょうか?

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/6/30~2023/7/13の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は日経平均株価と株式市場全体が、”あまり連動していない”でした。

とはいえ、先週に続き、トレンドの発生が乏しく、一時期に比べると「無風状態」とも言える状況に入っていることが分かります。

無風状態のときは、ほぼトレンドがない状態ですので、日経平均株価と株式市場全体に連動性があることは考えにくいので、これが無風状態のときの通常の動きと考えられるでしょう。

また、非常に小さなトレンドの中での日経平均株価と株トレンド指数を見ても、あまり連動していないと読み取れます。

具体的に見ると、週初めの7/10、7/11は、日経平均株価がほぼ横ばいで、株トレンド指数もほぼ全指数が横ばいでした。

しかしながら、更に細かく見ると、両日とも上昇傾向を示す天井指数が目立っているので、日経平均株価と株式市場全体には、やや差異があったと考えられるでしょう。

それが、7/12、7/13は状況が変わり、7/12は日経平均株価が小幅下落しているのに対して、上昇傾向を示す天井指数の発生が大きい状態でした。

また、7/13は日経平均株価は約1.5%の上昇を見せましたが、株トレンド指数は全指数が横ばいで、この2つに連動性がない状態でした。

このように、全体で見ても、詳細に見ても、随所に動きの差異があったのが、今週の株式市場でした。

そういった意味では、今週は積極的に売買の動きをした投資家にとっては、難しい週だったと考えられます。特に短期売買を全体に動いた投資家にとっては、難しかったでしょう。

このような無風状態のときに頻繁に起きるのが「自分が買った瞬間下落する」という現象です。言い換えると、「株価が思った方向に動かない」という現象です。

今週のように無風状態では、投資家全員にとって「方向感がつかめない」状況だったでしょう。日経平均株価と株トレンド指数の動きに差異があったうえ、小さな変動の中での差異ですので、方向感を本当につかにみくい状況でしょう。

しかし、そのようなときに厳密に売買のタイミングを調べることなく、短期的な視点で売買をしてしまうと、いざ発注のタイミングに株価が変動し、含み益から含み損に変化したり、反対の動きで変化したりと、とても掴みにくい状況だったと考えられます。

これらを考慮すると、今週の株式市場で利益を上げることは、とても難しい状況でしたので、様子見するのが最良の選択肢だったかもしれません。

では、直近2ヶ月間の状況を見て、より状況を詳しくみてみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、引き続き上昇が一服し先週から調整局面に入っていると読み取れます。

また、直近は下落しているので、下方向に方向感が出ている印象があるかもしれませんが、まだそこまで言っていないことが分かります。高値圏もしくは、高値圏の下付近に位置していると考えられます。

一方、株トレンド指数を見ると、日経平均株価が方向感なく推移している通り、各指数がそれほど発生していないことが分かります。ここからも、引き続き調整局面であることと、方向感がつかにみくい状況であると読み取れるでしょう。

このように、これまでと違って、先週から次の展開がとても読みにくい状況が続いています。ただし、ここで言えるのは「まだ下落トレンドに転換したわけではない」ということでしょう。やはり調整局面が続いています。

先週に続き、ここから上昇するか下落するかが分からない調整局面に入ってきています。

なお、先週の時点では押し目買い指数が目立っていたので、ここから再上昇の可能性があると読み取れました。しかし、その上昇は、日経平均株価が約1.5%上昇した7/13の上昇で終わったと考えられます。

ここからも、先週と比較して、さらに上昇と下落のどちらに動くか分からない状況に入ってきたと読み取れます。

上下のどちらにも動く可能性があるのは当然といえば当然ですが、株トレンド指数をご覧の通り、無風状態になり、各指数も、ほぼ横並び状態で、傾向らしい傾向がありません。

このように、調整局面の中でも、上昇の可能性を残す調整局面や下落の可能性を残す調整局面ではなく、「トレンドがリセットされた調整局面」が今週の株式市場だと考えられます。

なお、補足情報として株式市場の需給バランスを見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:ほぼ中立に転換
  • 個人投資家:買いに転換
  • 日本の機関投資家:やや売りに転換

前回は、外国人投資家が積極的に「買い」でしたが、今度は個人投資家が「買い」に転換しました。その他のバランスは変わらず「中立」「やや売り」です。

このデータは一週遅れたものなので、タイムラグはありますが、株式市場の需給バランスが先週に続き、なかなか株価が動きにくい均衡状態になっていることを読み取れます。

ここからも、やはり株トレンド指数などが示す通り、いったんトレンドがリセットされたと考えられます。

よって、ここからは先週までの上下のどちらかに動く可能性の考えを捨て、これからの株価は上下のどちらに進むか分からないことを念頭に置きながら、動向を見ていくのが良いでしょう。

まだ、楽観にも悲観にも見ることができない、あくまでも「中立」の状況です。こういったときは、経験とカンと思い込みで、次の展開を予測したくなりますが、そういったものを排除して、あくまでも目の前の株価が、実際にどう動くかを様子見していくのが良いのではないでしょうか。

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/7/13(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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