日経平均33,000円を突破したまま好調に推移中…どこまで上昇する?~2023年6月15日版~

2023/06/15

 

日経平均株価は今週も年初来高値を更新し、6/13に33,000円を突破しました。続けて6/14には、33,500円に到達しています。

5月下旬に調整局面に入ったものの、その後は上下をしながらも、これまでの長期のボックス圏で蓄積したものを発散するかのように上昇しています。

しかし、その一方で、日経平均株価を基準に見ると、上昇率が大きくても2%程度にとどまるなど、円単位で見るほど上昇していない一面も見られます。

あくまでも結果的に33,000円を突破しているという状況なので、この小刻みの上昇に上手く乗り切れていない個人投資家の方も多いかもしれません。

それと同時に、多くの個人投資家の方が、未知の水準まで日経平均株価が来ていることから「そろそろ天井なのでは・・・」と不安になっているかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/6/1~2023/6/14の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と同様、日経平均株価と株式市場全体が、”ほぼ連動している週”でした。

こちらも先週同様、まだ週の半ばでの判断ですので、後半は分かりませんが、少なくとも前半は、ほぼ連動している週だと判断できます。

また先週後半から、日経平均株価も株トレンド指数も連動し、きれいに右肩上がりを描いていることが分かります。よって、今は日経平均株価も株式市場全体も、上昇トレンドに入っていると考えられるでしょう。

年間を通じて、ここまできれいに日経平均株価と株トレンド指数の推移が連動することは、なかなかありません。上昇傾向を示す天井指数が順調に上昇し、それに連動して空売り指数も上昇しています。

空売り指数は上昇傾向もブレーキを掛ける役割ですが、上昇時は天井指数と連動して空売り指数も上昇します。このように空売り指数も含めると、直近の上昇は理想的な上昇の動きをしていると考えられます。

しかし、その反面、そろそろ「天井なのか?」「ここで失速するのか?」に迷いが出てくるタイミングかもしれません。

上の株トレンド指数の基準を見る限り、天井指数は「170」付近まで上昇すると、天井をつける可能性が高まります。また、空売り指数も「50」付近までいくと、上昇にブレーキを掛けてきます。

これらの基準を考慮すると、この一連の上昇は「まだ天井ではない」と判断できるでしょう。ただし、常々お伝えしている通り、上昇する確率は順張り戦略を基準に考えると「約40%」と、ダマシに合う確率のほうが高いです。

よって、その点を考慮しつつ「まだ上昇の余地がある」と考えておくと良いでしょう。ただし、その上昇には、天井なしではなく、そろそろ上値を見据えてきたとも考えられます。

天井指数や空売り指数の基準値に近づきつつありますので、上昇の余地はあるものの、次の上昇か、もしくはその次の上昇あたりがピークになるというシナリオを持っておくと良いかもしれません。

では、直近2ヶ月間の状況を見て、より状況を詳しくみてみましょう。日経平均株価を基準に見ると、これまでのボックス圏の推移がウソのように順調に上昇していることが分かります。

また、株トレンド指数を見ても、一時期のトレンドの判断が難しい時期を抜け、天井指数が目立ち「上昇基調」だとパッと見るだけで分かるようになってきました。

そのような背景もある中で、まだ上昇の余地を残しているのが今週の状況です。

ただし、その一方で、今発生している上昇トレンドは、日経平均株価の推移のように順調ではなく、上手く乗るのが難しいとも考えられます。

なぜなら、天井指数を見ても分かる通り、細かい上昇が発生しては収束し、収束したら細かい上昇が発生するなど、全体的につかみどころのない上昇をしているからです。

こうなると、一部の投資家は、長期保有を前提に持っていた銘柄が、偶然的に上昇し、含み益を伸ばしている状況が想定されます。

反対に、短期トレードで利益を狙う投資家にとっては、つかみにくい状況が続いているので、思ったほど利益を上げることができていないという状況が想定されます。

つまり、上昇トレンドには入っているのですが、アベノミクス中期のように、株式投資をしている人のほぼ全員が利益を上げているという状況の上昇トレンドとは違っているのが現状でしょう。

では、次の上昇を迎えるに当たり、何が引き金になるかですが、それは日本の機関投資家だと考えられます。

まだ、最新の 「投資主体別売買動向」が出ていないので分かりませんが、先週時点では、直近の受給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買いを維持
  • 個人投資家:やや買い
  • 日本の機関投資家:売り

前回は、個人投資家が「中立」でしたが、中立よりは「やや買い」の状況に変わってきました。しかし、依然として日本の機関投資家は売りが続いています。

そういった意味でも、アベノミクス中期のように本当の意味で全体が上昇するには、日本の機関投資家が中立もしくは、買いに転じる必要があるでしょう。

恐らく、今は「日経平均株価は上昇しているのに、思ったほど利益が出ていない」という投資家や、「いまいち、この上昇に乗り切れない」という投資家が多いでしょう。

もし、あなたがそのような一人の場合は、今発生している上昇トレンドは、このような状況であることを把握しておくと良いでしょう。

あえて言うなら、今発生しているのは「難易度の高い上昇トレンド」です。ですが、日本の機関投資家の動き次第で「通常の上昇トレンド」や「大相場」に突入することも想定されます。

そのような動きを日本の機関投資家が握っていますので、ぜひこの株トレンド指数と共に 「投資主体別売買動向」も見ていきましょう。

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/6/14(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

この記事の「株トレンド指数」を使うことで、相場の天井付近や底値付近を、できるだけ具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、この記事で使用している『株トレンド指数(無料版)』を今すぐ手に入れてください。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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