日経平均27,000円割れから回復するも下落前水準に届かず停滞中…週明けどうなる?~2023年3月23日版~

2023/03/23

 

週明け早々日経平均株価が27,000円を割り込んだことや、金融関連のニュースを見て「ここからどうなってしまうのだろう…」と心配な人はいますか?

反対に、今の下落は日本株自体の要因ではなく、外部要因が原因なので「ほとぼりが冷めたら、また回復するだろう」と考えている人はいますか?

今回の下落は、アメリカの金融機関の問題が発端ということもあり、一部のメディアでは「リーマン・ショックの再来」と表現しているものもありました。

しかしながら、実際には同じような現象はなく、日本株も上昇の勢いを急にストップさせられたところから、ようやく落ち着きを取り戻しつつあります。

ただ、落ち着いたとはいえ、まだ日経平均株価が27,000円を一時的に回復しただけで、まだ先行き不透明な状況ではないでしょうか。

そのようなこともあり、ここからの日本株市場の展開が心配な人も多いかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/3/7~2023/3/22の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、2営業日での判断にはなりますが、日経平均株価と株式市場全体が”あまり連動していない週”でした。

もう少し範囲を広げて、下落が落ち着いた3/14から見ても、やはり日経平均株価と株式市場全体の連動性が薄く、掴みどころがない展開が続いているように見えます。

先週の段階でも読み取った通り、やはり3/10の時点で、それまでの短期的な上昇の勢いは、無理やりストップさせられ、その後は方向感を失っていることが読み取れます。

具体的に今週を見ると、日経平均株価がわずかに27,000円を割り込んだ3/20は、円単位で見ると約390円下落したこともあり、体感では大きく下落したように感じた人もいるかもしれません。

しかし、株トレンド指数を見ると、下落傾向を示す底値指数は、上記の4つの指標の中では目立つものの、株式市場全体を牽引するような勢いには至っていないことが分かります。

また、3/22は日経平均株価が約520円上昇したこともあり、ここも円単位で見ると、体感では大きく上昇したように感じた人もいるかもしれません。

ですが、株トレンド指数見ると、上昇傾向を示す天井指数は、下落傾向を示す底値指数とほぼ変わりありません。

つまり、このときの上昇率は1.93%だったこともあり、円単位で体感するほど上昇していないことが分かります。

このように、今週の2日間は、日経平均株価を基準に相場分析するだけでなく、「円単位」で見ている投資家にとっては、とても振り回される週だったと読み取れます。

反対に株トレンド指数を基準に相場分析している私たちは、上のグラフの日経平均株価の推移がジグザグしている通り、方向感なく横ばいに推移していると読み取れたでしょう。

なおかつ、株式市場全体のトレンドは、無風状態に近づき、さらには4つの指標のトレンドがほぼ同じ発生量なので、無風状態に近いなかでの方向感がない状態だと読み取れたでしょう。

このように今週は、アメリカの金融機関の影響が最終的にどうなるか分からない先行き不透明な中、そのニュースにやや一喜一憂したのが日経平均株価の動きだったと考えられます。

それに対して、株トレンド指数で見ている私たちは、いったん完全にトレンドがリセットされてしまったので、再び株式市場がどちらに向かって動き出すかを様子見しないといけない週だと考えることができたでしょう。

このような動きをした今週の株式市場でしたので、なかなか積極的に売買した人は少ないでしょう。

そのようなこともあり、日経平均株価と株トレンド指数のどちらを基準にするかで損益の差は出にくかったかもしれません。

ですが、先週からの急落から「今、どのような状態になっているか」をより精度高く読み取ることができたのは株トレンド指数を基準に相場分析している私たちだったのではないでしょうか。

では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況もふまえると、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、やはり先週までの上昇が急にストップし、下落方向に動いていることが分かります。

ですが、先週の急落で下げ止まり、それ以上は下がっていないことが分かります。

株トレンド指数を基準に見ると、先週の段階では押し目買い指数が目立っていたので、今週上昇する可能性が残っていましたが、そこには至っていないことも分かります。

このように、日経平均株価も株トレンド指数も、下落前水準には回復していません。ただし、これまで続いた長期のボックス圏を下抜けすることなく、2月下旬ごろのボックス圏の水準を維持していることが分かります。

そういった意味では、ここからも急落がすぐに止まったものの、いったんトレンドがリセットされたことで、方向感を失い、現状は円単位では大きく上下するものの、ほぼ横ばいに推移しているのでしょう。

よって、このような状況を見る限り、ここから突発的な上昇や下落はあるかもしれませんが、短期的な上昇トレンドや下落トレンドを形成するような展開が起きるには、まだ時間が掛かるでしょう。

強いていうなら、底値指数もそれなりに目立ってきていますが、天井数の勢いは、まだなくなりきっていませんので、ここから再上昇に向けた推移もあるかもしれません。

ただし、強いていうならの話ですので、基本的には、今週のように日経平均株価の上下はあるものの、株式市場全体は方向感なく、ボックス圏特有の動きを継続すると考えられるでしょう。

そのようなことが予測されますので、週明けは上下のどちらに動くかを考えることなく、方向感なく動く株価を中立に様子見するのが良いでしょう。

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/3/22(水)の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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