割高?割安?Jリート市場 好調な不動産市況が下支え

2018/10/19

割高?割安?Jリート市場 好調な不動産市況が下支え

【ポイント1】Jリートは堅調に推移
割高感はない

■米中貿易摩擦の激化に伴う先行き不透明感などから株式市場が軟調な展開となる中、Jリート市場は好調な不動産市況を背景に堅調に推移しています。10月18日時点の年初来リターンは+6.5%となっています。

■一部にはJリートは割高との声も聞かれます。ただし、NAV倍率(リート価格が保有不動産の正味の価値に比べて何倍かを示す指標)は、2018年9月末で1.06倍と、概ね1倍程度での横ばいの動きとなっており、割高感はありません。

20181019jp1

 

 

【ポイント2】配当は増加
高利回り資産として注目

■東証REIT指数の配当利回りは、このところ横ばいの動きとなっています。これは、リート価格の上昇に伴って、配当も増加していることを示しています。

■また、東証REIT指数配当利回りと10年国債利回りを比較してみると、2013年9月では約3%の利回り差だったのに対し、2018年9月では約4%と、低金利下でJリートへの投資妙味が増していると言えます。為替リスクのない高利回り資産として注目されているものとみられます。

20181019jp2

 

 

【今後の展開】良好なオフィス市況が続く中、Jリート市場は底堅い動き

■東京都心5区のオフィスビル空室率は、月次データが残る2002年1月以来の過去最低を更新しています。また、平均賃料は57カ月連続で上昇するなど好調です。日銀の金融緩和による低金利や好調な企業業績を背景とした企業のオフィスビルへの需要は強く、Jリート市場の下支え要因になると思われます。

■また、2017年以降、Jリートは自己投資口取得(株式の自社株買いに相当)、不動産ポートフォリオの収益性や質向上のための資産入替えなどの自助努力を行ってきました。こういった取り組みが、Jリートへの信頼・評価向上に繋がっていると考えられ、今後も投資家の買い安心感につながると期待できます。

(2018年10月19日)

印刷用PDFはこちら↓

割高?割安?Jリート市場 好調な不動産市況が下支え

関連マーケットレポート

2018年10月10日 IMFの世界経済見通しは2年ぶりの下方修正(2018年10月)
2018年10月 5日 グローバル・リート市場の振り返り(2018年10月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ