新型コロナの影響でインド株式市場は大幅安 インド政府は新型コロナ対策を総動員

2020/04/01

新型コロナの影響でインド株式市場は大幅安

【ポイント1】19年度のSENSEX指数は23%下落

■3月のインド株式市場は、新型コロナウイルスの感染拡大により、世界的に株式市場のパニック的な売りが広がったことを受けて、急落しました。代表的な株価指数のSENSEX指数は、月初の38,000ポイント台から下落が続き、23日には25,981ポイントと、16年12月以来の安値をつけました。月末は29,468ポイントにやや戻して引けました。月間及び19年度の下落率は、ともに▲23%台でした。

【ポイント2】インド政府は新型コロナ対策を総動員

■インド政府は、爆発的な感染拡大を食い止めるため、3月25日から21日間の全土封鎖に踏み切りました。外出禁止に加え、原則としてすべての事業所、商業施設を閉鎖したほか、公共交通機関も停止しました。

■全土封鎖を受け、政府は26日に総額1兆7,000億ルピー(約2.4兆円)の経済刺激策を発表しました。主に貧困層向けに、現金・米などの食料の支給を行います。

■インド準備銀行(RBI)は27日、緊急に政策会合を開き、政策金利を5.15%から4.40%に0.75%引き下げました。同時に、3.7兆ルピー(約5.3兆円)に上る資金を市場に注入する資金供給策も打ち出しました。

【今後の展開】新型コロナ対策の効果を見極める展開

■インド株式市場は、政府が全土を封鎖したことに伴う経済への打撃が上値を抑えるものの、政府による現金、食料支給などの景気対策や、RBIによる大規模な金融緩和などが相場を支え、新型コロナ対策の効果を見極めながら、落ち着きどころを探る展開となりそうです。

(2020年4月1日)

印刷用PDFはこちら↓

新型コロナの影響でインド株式市場は大幅安 インド政府は新型コロナ対策を総動員

関連マーケットレポート

2020年3月25日 FRBは今月3度目の追加緩和を実施

2020年3月23日 インド株式市場は急落(2020年3月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ