フリービット(3843 東証マザーズ)
コア事業への経営資源の集中が奏功。今期も大幅な増益、増配見込み。自社株買いも公表。
業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作
四半期進ちょく/予定 通期財務状況 コンセンサス/目標株価 業種比較 業績トピックス
◆最先端技術のインターネット・インフラ関連サービスを提供
・国内のインターネット接続事業者(ISP)を対象とするネット接続のアウトソーシングサービスを主軸とし、インターネットデータセンター、インターネットマーケティング、ユビキタス家電の開発・提供などのインターネット関連事業も展開。
・継続課金モデルがメイン。積極的なM&Aや中国で事業を推進。事業の構造改革を終了し、次世代インターネット市場を見据え、コア事業に集中しさらなる飛躍を目指す。
◆前期収益はV 字回復。最終損益は黒字化、増配
・2010年4月期は上場来初の最終赤字に転落したが、前2011年4月期は不採算事業からの撤退などのリストラ効果により、減収ながらも収益は急回復。最終損益も黒字に転換。
・主力のネット接続代行や仮装データセンター、インターネットマーケティングなどが寄与し、会社及びアナリスト予想を若干上回る決算。年間配当額は前々期の1株1,800円(株式分割考慮後4.5円)から、前期は3,000円(同7.5円)に増配予定。
◆今期も大幅増益、増配予想正
・クラウドサービスやインターネットマーケティングなどのコア事業が順調に拡大することが見込まれ、今2013年4月期も増収・大幅増益と回復基調が鮮明になると予想。アナリストは、現状ではほぼ妥当な計画と判断し、若干の下方修正にとどめている。1株配当は9円を予想。
・担当アナリストは、2015年4月期までの従来の業績予想を見直す一方、新たに2016年4月期予想を付け加えた。リストラが順調に進みコア事業が予想以上に伸長していることや、少数株主利益を考慮した。
◆適正株価水準は544円〜634円を想定
・株価は450円前後まで下落しているが、自社株買いによる需給の好転と、中期的なバリュエーションから判断し下値余地は限定的と思われる。
・担当アナリストは、2016年4月期のEPSを約45円と予想し、これを基準とすると現在の株価は予想PERでは約10倍となる。妥当なPER水準を12~14倍とすると、想定株価は544円~634円となる。