日経平均28,000円半ばで足踏みし方向感なく推移中…GW明けどうなる?~2023年4月28日版~
早い人は、明日から大型連休に入ることもあり、来週2営業日の株価や、連休後の株式市場の展開がどうなるか、気になる人はいますか?
このゴールデンウィーク中や、その前後は、個人投資家の中でも休日がバラバラになることもあり、この休み期間を利用してトレードをしようと動く人がいます。
その一方で、連休中に株式を保有していると「気持ちが落ち着かない」という理由から、連休前に手仕舞いをする人もいます。
特に、直近の株式市場は今月上旬からの日経平均株価の上昇が一服し、先週はほとんど変動がなく、今週に入り、再び上下し始めました。
しかし、依然として方向感がなく、このゴールデンウィーク前後で、株式市場がどうなるのか、なかなか読みにくい展開が続いています。
そのようなこともあり、ここから株式市場がどうなるのか、今後の展開が気になる方も多いでしょう。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは2023/4/14~2023/4/27の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週とは違って、日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動していない週”でした。
そのようなこともあり、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数で相場分析する人で、やや差異が出た週だと考えられます。
具体的に見ると、今週の日経平均株価も、先週と同様、全て1%未満の変動にとどまりました。
上のグラフを見ると、大きく変動しているようにも見えるかもしれませんが、数字で見ると、それほどではないのが今週でした。
例えば、4/26の日経平均株価は円単位で見ると、約200円の下落でしたが、率は0.71%でしたので、大きな変動とは言えないでしょう。
そういった意味では、同じ日経平均株価を基準に相場分析する人の中でも、変動幅を「率」で捉える人と、「円」で捉える人でも、差異があったと考えられます。
そして、更に日経平均株価を基準にする人と、株トレンド指数を基準にする人では差異がありました。
株トレンド指数を見る限り、今週の株式市場は「小さな上昇があった週」と分析できます。なぜなら、今週はどの日も上昇傾向を示す天井指数が目立っていたからです。
他の指数も目立つようなことがあれば、違った読み取りになりますが、先週から引き続き、天井指数が各指数の中で、一つだけ抜き出た状態が続いています。
一方、日経平均株価は、上のグラフでは多少大きく変動があるように見えますが、これはメモリの関係で、数字で見ると、水平状態のような状況です。
仮に円単位で変動を捉えても、長期的に見れば、ほぼ水平状態には変わりありませんので、ここからも水平状態であることが読み取れます。
よって、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に相場分析する人は「ほぼ水平状態で方向感がない」と分析したでしょう。
それに対して、私たちのように株トレンド指数で相場分析する人は「方向感はまだ大きく出ていないが、株式市場は小さな上昇傾向」と分析したでしょう。
なお、この分析の違いによって、現状の株価の推移では、実際の収益に影響はほとんどないと考えられます。
よって、この分析の違いで、現時点で何か大きなことがきるわけではありません。しかし、単なる「水平状態」と読み取るのと、「水平状態ではあるが、上昇傾向が見られる」と読み取るでは、今後の展開の読み方が全く変わります。
多くの個人投資家にとって、このような日経平均株価がそれなりの水準になった状態で横ばい状態は、最もフラストレーションが溜まるときでしょう。
なぜなら、ファンダメンタルで見ても、今は下落するような材料がなく、上昇が期待できるところだからです。
また、今の時期に限っては、これから年間を通じて、最も本決算の発表が多い時期を控え、その前情報が飛び交うときです。
そこに、速報でポジティブな業績状況のようなものを何度も目にしてしまうと、現状の動きと、情報に差異を感じて、現状が上手く進まないことにイライラが出てくるでしょう。
そして、イライラが溜まると、どうしても「ポジションを持ちたい」を考えたり「ここで売買しないのは損ではないか」と考えたりして、本来は様子見するポイントで、手を出してしまいがちです。
これに対して、株トレンド指数で株式市場を見ると、まだ本格的な上昇傾向には入っていないが、日本株市場は、ここから上昇しようと準備としているか、少なくとも下方向にいく動きをしていないと読み取れます。
また、現状を見る限り急上昇することは考えにくいので、「チャンスは早くても連休明け」など、明確に今動くべきではないと読み取ることができるでしょう。
このように、両者では実際の収益に影響は少ないものの、次の展開に向けたメンタル面や、現状に対して、どう向かうかで差が出ると考えられます。
そして、ここでの差が、長期的に見たときに実際の収益の差を生むと考えられるでしょう。
では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。
日経平均株価を基準に見ると、4月上旬からの上昇が止まり、やや下落しているようにも見えます。しかし、うえでもお伝えした通り、変動幅は小さいので、先週に続き、調整局面だと考えられるでしょう。
一方、株トレンド指数を見ると、各指数の中で、上昇傾向を示す天井指数が目立っていることが、ここからも分かります。
ただし、まだ明確に上昇傾向というほどではないので、あくまでも「調整局面の中で小さく上昇している」と読み取れるでしょう。
また、もう少し期間を広げて見ると、日経平均株価は、29,000円に到達した、8月頃の水準まで上昇していることが分かります。
先週の調整局面では、分からない部分もありましたが、今週もこの水準を維持したことで、3月中旬から4月上旬のボックス圏よりも、高い水準のボックス圏に上昇したと考えられます。
よって、この日経平均株価の動向と、株トレンド指数指数の動向をふまえると、調整局面ではあるものの、更にもう一段高いボックス圏に移行できるかが、今後のポイントであると分かります。
現状の株式市場の需給バランスを見る限り、3大投資家である「外国人投資家」「機関投資家」「個人投資家」が均衡し、株価が動きにくい状態が続いています。
この需給バランスも考慮すると、連休中日の出来高が少ないタイミングに多少直近の中では大きく上下するかもしれませんが、連休明けにならないと、方向感が出るのは難しいかもしれません。
株トレンド指数を見る限り、小さな上昇傾向は見られますが、それはあくまでもボックス圏の水準を上げ、それを維持する程度のもので、上抜けするような上昇ではありません。
そのようなこともふまえると、次の展開が起きるのは5月の連休明けでしょう。ただし、引き続き調整局面になることも考えられますので、積極的な動きは避けたほうが良いでしょう。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2023/4/27(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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