10月14日妥当レンジ 16,550円~17,900円
2Q決算で悪抜け17,000円台奪還の展開を予想

2016/10/18

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

 

<イエレン議長講演は12月利上げの言質を与えず>

■14日発表の米小売売上高(9月)は、前月比+0.6%と8月の▲0.2%から回復した(8月は▲0.3%から▲0.2%へ上方修正)。自動車(+1.1%)、ガソリンスタンド(+2.4%)が好調であった。コア売上高も+0.1%と上昇した。
■14日のイエレンFRB議長講演では、“雇用環境が過熱気味になるのを容認するもので、利上げを慎重に判断する考えを示した”(日経新聞)ことから2%目標を上回るインフレ目標を許容するものと受け止められた。
■13日発表の中国貿易統計(9月)においては、輸出が前年同月比▲10.0%と市場予想(▲3.0%)を大きく下回った。ユーロ安や東南アジア諸国の通貨安によって人民元が相対的に上昇した影響と見られている。
■今週は、19日に中国の各種統計発表(7-9月GDP、9月の小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資)の他、20日はECB理事会が予定されている。19日はクリントン氏とトランプ氏の直接対決の最後となる第3回米大統領候補者討論会が予定されており、大統領選の趨勢が固まってくるものと予想される。

 

 

<コンセンサス予想EPSは全期間でプラスであるが>
■10月14日時点のIFIS/TIWコンセンサス225(日経225のコンセンサスEPS)は全期間でプラスであったが、ファーストリテイリング(9983)の対象決算期移行による影響があった。これが無かった場合は、全期間で若干のマイナスであった。前週比プラスとなった銘柄数の比率は、来期・再来期ともに50%を下回った。しかし、サンプル数が著しく少ない時期でもあり神経質になる必要はないと考える。
■中国・欧州で大きな懸念材料が出てこない限りは、株価が下押しする材料は特に見当たらない。株価はバリュエーション面からむしろ浮揚する方向に動くと考える。2Q決算での下方修正が懸念されているものの、(個別には影響がある銘柄もあるものの)全体的には織り込まれていると思われ、悪材料出尽くしから17,000円台奪還の動きを予想する。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

16,550円~17,900円 (前回16,500円~17,800円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(10月14日)来期予想ベースEPSをもとに算出

◇IFIS/TIWコンセンサス225(10月14日)

今期予想EPS 998.10 (前週 980.50円)
来期予想EPS 1064.96 (前週 1060.25円)
再来期予想EPS 1169.61 (前週 1165.44円)
今期予想PER 16.89 (前週 17.20倍)
来期予想PER 15.83 (前週 15.90倍)
再来期予想PER 14.41 (前週 14.47倍)
来期予想PBR 1.13 (前週 1.13倍)
来期予想ROE 7.11% 前週 7.09%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.93% (前週 6.91%)

*10月14 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

%e5%9b%b31
株価は引き続き妥当レンジ下限近辺で推移。2Q決算発表で悪抜けの展開を予想する。

 


%e5%9b%b32
来期予想ベースのプラス企業比率は、 50.6%→47.2%→53.5%→56.7%→48.6%。
再来期予想ベースのプラス企業比率は、52.1%→39.3%→50.0%→48.2%→45.5%。

再び50%割れであるが比較的安定していると見る。

 

 

[注:4~5月は例年、対象決算期変更の影響があるのでイレギュラーな値になることに留意]

 

 出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

 

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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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