商業銀行の「融資基準」は適度に強化(米国)

2017/02/15

<今日のキーワード>商業銀行の「融資基準」は適度に強化(米国)

米連邦準備制度理事会(FRB)は、商業銀行の融資担当責任者を対象に、銀行の「融資基準」や借手の資金需要の動向に関するヒアリング調査(Senior Loan Officer Opinion Survey)を四半期ごとに実施しています。人間に例えれば血液に相当する資金が、経済の中を正常に循環しているかどうかを検査するのが目的です。直近の調査は国内銀行70行を対象に、2016年末から17年の年初にかけて実施されました。

【ポイント1】「融資基準」は全体的にやや強化の方向へ

資金需要は減退の方向

■直近の調査結果によれば、「「融資基準」を強化」との回答比率から「「融資基準」を緩和」との回答比率を差し引いた融資基準総合DIは+6.2、「資金需要は旺盛」との回答比率から「資金需要は減退」との回答比率を差し引いた資金需要総合DIは▲3.2となりました(融資基準総合DI、資金需要総合DIは、商工業、商業用不動産、住宅、消費者向け融資の各融資基準DIおよび資金需要DIを、融資量全体に占める各融資量の割合で加重平均したもので、三井住友アセットマネジメントが算出)。

【ポイント2】消費者ローンは引き締め、住宅ローンは中立的な融資スタンス

商工業向けは中立スタンス

■商業銀行の融資スタンスは16年1~3月期まで緩和的でしたが、FRBによる15年12月の利上げ再開を受け、16年4~6月期に引き締めスタンスに転換しました。以降4四半期連続で引き締めスタンスをとっています。

■融資先別に見ると、クレジットカードや自動車ローンなど消費者向けの「融資基準」が強化されたのに対し、商工業向け融資、住宅ローンはほぼ中立スタンス維持となっています。

■一方、資金需要はDIは、需要が減退したことを示唆しています。景気拡大が長期化するなかで、商銀の「融資基準」は引き締められ、資金需要は抑制されつつあるようです。

 

20170215MK

 

【今後の展開】適度な融資基準強化は景気拡大を長期化させる見込み

■「融資基準」は強化されつつありますが、過去との比較で見ると、引き締めの度合いはさほど強いものではなく、景気を失速させる可能性は低いと考えられます。むしろ、適度な引き締めによって、景気の過熱、インフレの高進が抑制され、米国の景気拡大は息の長いものになると予想されます。

(2017年 2月15日)

印刷用PDFはこちら

商業銀行の「融資基準」は適度に強化(米国)

 

 

関連マーケットレポート

2017年02月06日 堅調さを保つ米国の雇用統計(2017年1月)

2017年02月02日 米国の金融政策(2017年2月)

三井住友アセットマネジメント株式会社
SMAM マーケット・レポート   三井住友アセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向、関連する旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく説明します。また、“教えて!Q&A”では、投資に関する様々な疑問をタイムリーに取り上げ、解説します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

コラム&レポート Pick Up