来週の金融市場見通し(2017年12月11日~2017年12月15日)

2017/12/08

■来週の見通し

トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことを受け、中東情勢への警戒が広がったものの、金融市場への影響は限定的でした。米上下両院でつなぎ予算が可決し、政府機関閉鎖が回避されたことは安心材料。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利上げは織り込み済み。ただ、来年の利上げペースが加速するとの見方が広がると、為替や米金利を中心に金融市場が大きく動く可能性も。

◆株価 : 強含みも高値を警戒

エルサレムをめぐる中東情勢への警戒から、株式市場はやや不安定な動きになり、日経平均株価は週央に一時2万2,119円まで下落しました。ただ、週末には2万2,800円台まで戻る動きに。米上下両院でつなぎ予算が可決したことや、米インフラ投資への期待などが背景。国内企業の自社株買いなども株価を押し上げている模様です。米国の税制改革法案の協議やFOMCをにらみながら、上昇余地を探ることになりそうです。

◆長期金利 : 米利上げペースを確認

来年度の国債発行額が減少するとの観測からじりじり長期金利が低下していたものの、10年国債入札が不調だったことなどが嫌気され、週央には一時0.06%まで上昇。ただ、中東情勢への警戒から安全資産とされる国債を買う動きが強まり、長期金利は再び低下。来週のFOMCでの利上げは織り込み済みですが、来年の利上げペースが加速するとの見方が広がると、米金利とともに国内金利にも若干ながら上昇圧力がかかる可能性も。

◆為替 : FOMCにらみ

米上院が税制改革法案を可決したことを好感し、ドル買い・円売りが先行したものの、上下院のすり合わせが難航するとの見方から、ドル円の上値は限定的。中東情勢への警戒も円買い材料。ただ、週末は米上下両院でつなぎ予算が可決されたことを好感し、ドル円は112円台中心のレンジを上振れ、113円半ばまで上昇しました。来週は、税制改革法案の上下院一本化の協議やFOMCをにらみながら、方向感を探ることになりそうです。

◆Jリート : 引き続き戻りを探る

東証REIT指数は、週央は買いが優勢になったものの、週後半は株価が大きく持ち直す中、リート市場から株式市場に資金を移す動きが優勢になりました。11 月の東京都心のオフィス空室率は3.03%で前月から0.01 ポイント上昇したものの、引き続き低水準。平均賃料は47か月連続で上昇し、オフィス市況の回復基調は継続しています。一進一退の中、株価をにらみながら、戻りを探る展開になりそうです。

来週の注目点

日銀短観(12月調査) 12月15日(金)午前8時50分発表

9月の日銀短観(全国企業短期経済観測調査)によると、大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス22と、10年ぶりの高水準になりました。12月についても高水準のDIが予想されますが、9月からの上昇幅は小幅となりそうです。

足元の業況改善は、世界景気の拡大を受けた輸出増などが背景にあります。ただ、中国経済の減速懸念などを受け、先行きに対し慎重にみる企業も増えています。そのため設備投資についても極端な増加は期待しにくいものの、省力化投資の需要などを背景に、底堅い動きが続く見通しです。

米消費者物価指数(11月) 12月13日(水)午後10時30分発表

米国の消費者物価指数(CPI)は、10月に市場予想通り、前年比2.0%の上昇となりました。また、食品とエネルギーを除くコアCPIは、同1.8%の上昇となり、今年1月以降初めて加速し、年初から低迷が続いていたコアのインフレ基調が回復を示しました。米国は景気拡大が継続する中、足元原油価格が底堅く推移しており、CPIは引き続き前年比2%程度の上昇が予想されます。また、コアCPIも引き続き米国連邦準備制度理事会(FRB)の目標値である2.0%を下回る上昇率が想定されていますが、基本的に個人消費は底堅く、感謝祭後の小売売上高の堅調が伝えられる中、今後は徐々に強めの推移が想定されます。

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

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