Casa<7196> 不動産管理会社を利用しない家主にも取引対象を広げて、更なる成長を目指す

2017/11/08

幅広い大手不動産管理会社と取引する大手家賃債務保証会社
不動産管理会社を利用しない家主にも取引対象を広げて、更なる成長を目指す

業種:その他金融業
アナリスト:大間知 淳

◆ 家賃債務保証サービスを展開
Casa(以下、同社)は、入居者から賃貸住宅等の賃貸借契約に関する家賃 債務保証を引き受け、賃貸人に対して家賃債務の連帯保証サービスを提 供している。10 カ所の事業拠点(東京、札幌、仙台、千葉、静岡、名古屋、 大阪、岡山、高松、福岡)を設け、約 20,000 店舗(17 年 8 月末)からなる不 動産管理会社6,910社(17/1期末)を代理店として活用し、全国で事業を展 開している。

同社は毎年1回の保証料を受領する形態の家賃債務保証商品を中心に展 開している(保証料を毎月受領する契約も少しだけ存在している)。売上高 は、保証委託契約を結んだ賃借人から契約時に受領する初回保証委託料 (以下、初回保証料)と、入居後一年ごとに受領する年間保証委託料(以下、 年間保証料)などによって構成される。17/1期における売上構成比は、初回 保証料 58.1%、年間保証料 40.7%、その他売上(毎月受領する月額保証料 など)1.2%である(図表 1)。

同社の経営成績に影響を与える主要な経営指標としては、代理店社数と継 続契約件数があり、同社はその増加を図ってきた結果、初回保証料と年間 保証料が増加している。

家賃債務保証市場は、住宅の賃貸借に係る入居希望者、賃貸人、不動産 管理会社の 3 者からのニーズが高まっていることから拡大しており、同社は 未提携の不動産管理会社等に対する代理店契約の増加を目指している。

また、同社は既存顧客である賃借人や不動産管理会社等のニーズに沿っ た商品・サービスを提供することにより、家賃債務保証契約における継続契 約件数の増加にも取り組んでいる。

◆ 賃借人から保証料を受け取るビジネスモデル
同社が行っている家賃債務保証サービスは、代理店となる不動産管理会社 を介して、同社が提供するサービスの利用者である賃借人と賃貸人にアプ ローチし、賃貸人とは賃貸保証契約を、賃借人とは保証委託契約を締結し、 賃借人が家賃を滞納した場合、賃貸人またはその代理人である不動管理 会社に代位弁済を実行し、賃借人に対して滞納家賃の督促を行い、回収を 図るビジネスである。

同社は賃借人から保証料を受領し、その一部を業務委託している不動産管 理会社に支払手数料として還元している。代位弁済した金額の多くは、早 期に回収が図られているものの、売掛金と、代位弁済実行額のうち決算期 末における未回収分である求償債権に対して貸倒引当金を計上している。

初回保証料と年間保証料については、受領時から 1 年に亘って按分して売 上計上されている一方、不動産管理会社に対する支払手数料については 支払い時に一括して費用に計上されている。

主力商品である毎年受領するタイプの料金については、初回保証料は家 賃の 50%程度、年間保証料は年 1 万円程度となっている模様である。

◆ 経営破綻したリプラスの家賃債務保証事業を前身としている
同社の前身である旧 Casa は、02年9月に設立され、08年9月に経営破綻 したリプラス(当時東証マザーズ上場)の事業の中でも市場ニーズが強く、 成長分野である家賃債務保証事業のみを承継するため、08 年 10 月にレン トゴー保証株式会社として設立された(10 年 12 月、Casa に商号変更)。

その後、事業のより一層の成長を目指して、プライベート・エクイティの投資 会社であるアント・キャピタル・パートナーズ株式会社が運用するアント・カタ ライザー4 号投資事業有限責任組合及び Catalyzer Partners IV GP, Ltd.が 運用する Catalyzer Partners IV, L.P. をスポンサーとして、MBO が実行され た。

具体的には、同社は、MBO 実行のための特別目的会社であるシー・フォ ー・ワン・ホールディングスとして 13 年 8 月に設立され、旧Casaを 13 年 9 月 30 日に完全子会社とした上で、14 年 2 月 1 日付で旧Casaを吸収合併 すると同時に、商号をCasaに変更した。

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ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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