今週の注目レポート (2月16日)

2024/02/19

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。


●プレミアグループ(7199)【 2+→2+】

「中核事業好調とオートモビリティサービス伸長により堅調な業績展開が続く」
24/3期3Q累計(4-12月)は大幅増収、税引前利益は実質で2桁増益となり、3Q単独では一過性利益の影響がなくなり税引前利益は大幅増益となった。順調に業績拡局面が続くが、3Q累計決算では、中古車市場の伸びが小幅にとどまり、業界への不信が高まった中でもクレジットと故障保証の取扱高で2桁成長を確保したこと、カープレミア戦略推進と事業間シナジーをコア事業の好調と新規事業の大幅伸長に繋げていることが評価できる。更には、TIWでは24/3期は同社計画を上回る着地を見込み、同社の中核事業がストック型で将来収益(繰延収益)が順調に積み上がっていることなどから25/3期は税引前利益で2桁増益を予想する。24/3期TIW予想PER15.4倍の株価は評価不足と考える。投資評価は「2+」を維持。
予想ROE:28.6% PBR:4.6倍、来期予想PER:12.1倍、来期予想EPS成長率:28%
株価(2/16終値):1,740円 Fモデルによる理論株価:1632円(2月13日by高田悟)

●マツダ(7261)【 1→1】
「主要米国販売伸長やラージ商品拡大により3Q累計、3Qともに大幅営業増益」
目標株価は今般、2,550円とし投資評価は「1」を維持する。その理由は、24/3期3Q累計決算は大幅増収、大幅営業増益の好決算、為替変動によるプラス影響を除いても確り増益を確保したことや、ラージ商品導入による売上構成改善及び採算の高い北米販売伸長に
よる地域ミックスの改善が増益を牽引したことなどで同社の収益力向上が確認できた、3Q単独でグローバル販売台数の約3割を占める米国の販売台数が過去最高となり、新商品「CX-90」の販売が順調に拡大したこと、中国販売が改善したことなどがポジティブ。TIWでは24/3期は営業過去最高益を見込む同社計画を上回る着地を見込み、25/3期も台数・構成改善継続による増益を見込むこと、24/3期TIW予想ROE12.40%に対し実績PBR0.75倍の株価は評価不足と考えること、などによる。
予想ROE:12.4% PBR:0.8倍、来期予想PER:6.0倍、来期予想EPS成長率:6%
株価(2/16終値):1,730.5円 Fモデルによる理論株価:4982円(2月13日by高田悟)

●unerry(5034)【 1→1】
「2Qとして上場後初の営業黒字に、「Beacon Bank」をテコに業容拡大へ」
投資評価を「1(Buy)」を継続。TIW業績予想は前回に同じ。目標株価は4,340円を据え置く。顕著な収益成長が続くとみられるなか、株価面での評価余地は大きいと考える。24/6期2Q(10~12月)業績は、売上高658百万円(前年同期比31%増)営業利益12百万円(前年同期は6百万円の損失)。売上高は四半期として過去最高。営業損益は2Qとしては上場後初の黒字となった。通期会社予想は据え置かれた。TIWでは24/6期業績を、売上高3,148百万円(同52%増)、営業利益310百万円(同8.9倍)と予想する。リカーリ
ング顧客数116人(同49%増)、リカーリング顧客単価を23,593千円(同2%減)と想定。人件費及び採用費、インフラ費用の増加を量販効果でこなし、大幅増益を実現しよう。
予想ROE:17.1% PBR:5.1倍、来期予想PER:18.0倍、来期予想EPS成長率:109%
株価(2/16終値):2,800円 Fモデルによる理論株価:2377円(2月14日by岩元泰晶)

●INFORICH(9338)【 1→1】
「23/12期は通期黒字化を達成、一段の国内成長に加えグローバル展開が加速」
23/12期連結業績は、売上高7,681百万円(前期比75%増)、営業利益603百万円(前年同期は1,397百万円の損失)。通期黒字化を達成した。投資評価「1(Buy)」を継続。目標株価は9,480円とする。目標株価、業績予想はともに前回評価時から引き下げる。収益
の趨勢がTIWの想定より緩やかなことなどに鑑みた。一方、今期以降も引き続き力強い利益モメンタムが実現する見通し。依然株価指標面からの評価余地は大きいと考える。
予想ROE:48.2% PBR:13.7倍、来期予想PER:17.9倍、来期予想EPS成長率:20%
株価(2/16終値):4,015円 Fモデルによる理論株価:2950円(2月15日by岩元泰晶)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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