日経平均反発するも32,000円台のまま方向感なく推移中…年末に向けどうなる?~2023年12月14日版~

2023/12/14

 

先週に続き日本株がなかなか動きません。先週後半に3%程度の下落があったものの、週明けに小幅反発し、方向感がつかみにくい状態が続いています。

ただし、11月中旬から12月初旬にかけて維持していた日経平均株価33,000円台からは水準を下げ、先週後半の下落から32,000円台で停滞しています。

一時期のほぼ株価が上下しない状況は脱したものの、32,500円あたりを中心にした小さなボックス圏での推移が続いています。

例年12月は株式市場全体が上昇傾向になりやすいこともあり、直近の動向にどのように対応して良いか難しいと感じている個人投資家の方も多いかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/11/30~2023/12/13の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

期間が短いデータではありますが、これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と違い、日経平均株価と株式市場全体が、”ほぼ連動している週”でした。

ただし、先週よりも全体として株トレンド指数の発生水準が下がっているので、さらに無風状態に近い状態の中で、このような連動がおきました。

先週の段階でも、さらに無風状態になった状況でしたので、これで”ほぼトレンドのない”無風状態と判断できるでしょう。

そのような背景もあり、日経平均株価もほとんど上下することなく、今週の中では発生水準が高い天井指数に連動して、小幅な変動が続きました。

また、その影響で32,000円台に下落した日経平均株価も、ら33,000円台に回復することなく、停滞が続いていると考えられます。

こうなると、難しいのが次の展開の予測です。繰り返しになりますが、現状は「無風状態」です。完全にトレンドがリセットされ、次は上下のどちらに進むか全く分からない状況に陥りました。

では、どれくらい分からない状況になっているかを詳しく見ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、今週は小幅変動が見られたものの、ほぼ横ばいでの推移であることが分かります。

また、短期的に見ると、32,500円あたりを中心とした小さなボックス圏を推移していることが分かります。

現時点では、まだ断定はできませんが、少なくとも今週の動きを見る限り、11月中旬から下旬に掛けての膠着状態に近いボックス圏よりは水準が下がったと読み取れます。

しかし、あくまでも今週だけを見た場合ですので、今後の展開を見ないと、ボックス圏の水準が下がったか断定できない点はご注意ください。

株トレンド指数を見ると、今週は9月下旬よりは発生水準が大きいものの、先週に続き特段トレンドが発生するような状況ではないことが分かります。

2ヶ月間で見ると今週は天井指数の発生が目立っているように見えますが、その水準は11月下旬よりも小さいです。

日経平均株価が33,000円台を維持していたときよりも発生が小さい状況ですので、あくまでも株式市場全体がこれ以上下がらないようにする役割にとどまっていると考えられるでしょう。

このように、どちらの指標を見ても、株価が動く要素が少なく、動いても小幅にとどまり、小さなボックス圏を推移していることが読み取れます。

また、上でもお伝えした通り、全く次の展開が予測できない状況に来ていることが分かります。

先週の段階では、ここから次の展開に向かって株価が動き出しそうな状況でしたが、その動き出しが今週止まってしまいました。

その点もふまえると、次の展開として強いて予測するのであれば、予測とは言えないかもしれませんが以下のようなシナリオでしょう。

  • さらに無風状態になる(想定しない動きが発生しやすい)
  • このまま小さなボックス圏が続く
  • 上方向に向かって動き出す
  • 下方向に向かって動き出す

依然としてボックス圏を推移しているので、2~4点目の展開は常に考えなければならないところでしょう。

特に直近はボックス圏の中でも方向感を失っているので、これまでよりも更にあらゆる方向への動きを想定しなければなりません。

そして、今回に限っては1点目の「さらに無風状態」もシナリオとして持っておくと良いでしょう。

本来であれば、12月の傾向通り、ここから年末に向かって盛り上がることを期待したいところですが、もう間もなく機関投資家が手仕舞いを進めてくる可能性があります。

休暇中の下落リスクを考慮し、休暇前にポジションを整理するような動きが、国内外の機関投資家には見られます。

そうなると、株式市場全体の出来高が減少し、さらに株価が動きにくくなる可能性もあります。

もしくは全く反対に、出来高が少ないことで、通常では株価が大きく動きにくい小さな材料でも、過敏に反応し大きく変動することも想定されます。

このように、ここからは楽観的に見ることが難しく、予測しにくい展開になることも十分に考えられるでしょう。

そのような状況ですので、週明け以降はあらゆる方向に動く可能性を考慮しつつ、思わぬ変動もあることも想定しながら、動向を見ていくのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/12/13(水)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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