日経平均3日続伸で32,000円を回復し下落前水準まで上昇中…週明けどうなる?~2023年10月13日版~

2023/10/13

 

日経平均株価が反発し32,000円を回復しました。今週は立ち会いが少ない週でしたが、週初めからの3日続伸で9月下旬の下落前水準まで回復しました。

まだ、9/15に付けた直近の高値33,533円には届かないものの、その手前の水準まで回復し、これまで続いた嫌な流れがここで止まったように見受けられます。

これにより先週の段階で心配されたボックス圏の水準が一段下がることはなく、以前から続く水準を維持すると考えられます。

こうなると気になるのは、ここから日本株市場が、再び年初来高値を狙うよな上昇を見せるのか、それとも先週までの下落が再び起こるのかなど、今後の推移についてでしょう。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/9/26~2023/10/12の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と違い、日経平均株価と株式市場全体が、”やや連動している週”でした。

ただし、上のグラフの通り、株トレンド指数は先週よりは若干発生しているものの、全体としてトレンドが乏しい中で、やや連動している状況でした。

具体的に見ると、週初め10/10は、上昇傾向を示す天井指数の発生が10/12よりも低い水準であったものの、日経平均株価は2.43%上昇しました。

10/11は、株トレンド指数の通り、トレンドの発生は乏しいものの、その中では天井指数が大きくなっていたので、日経平均株価は小幅上昇しました。

そして、10/12は天井指数が10/10よりも高い水準まで上昇したものの、日経平均株価は10/10よりも上昇率が小さく1.75%にとどまりました。

このように全体としては株トレンド指数と日経平均株価が連動しているものの、細部を見ると差異があったのが今週の株式市場でした。

また、これらの動きの通り、今週の日経平均株価は4.84%上昇し、円単位で見ると約1,500円上昇しましたが、株トレンド指数の発生は乏しい状況でした。

この点を考慮すると、日経平均株価の採用銘柄の一部は上昇したものの、日本株市場全体としては、まだ上昇していないことが読み取れます。

よって、日経平均株価を基準に相場分析している人は、ここを「大幅反発」や「短期的な上昇」と分析したかもしれませんが、株トレンド指数を基準に分析すると、先週までの状況とほとんど変わらないと分析することができます。

まだ今週の段階では損益状況に差異は発生しないと思われますが、この相場状況の捉え方の違いは、次の展開以降で差異が生じてくるでしょう。

例えば、日経平均株価を基準に相場分析している人は、今週の反発を「反発」と捉えるか、「短期的上昇の初期段階」と捉えるかは、判断が難しいところでしょう。

一方、株トレンド指数を基準に相場分析する私たちは「トレンドの発生が乏しいので引き続きボックス圏」と、各指数の水準から明確に判断することができます。

特に、今のような日経平均株価が方向感なく上下しているときは、ボックス圏の中での一時的な上昇なのか、それとも本格的な上昇トレンドの初期段階なのかを読み取るのは大変難しいでしょう。

しかし、株トレンド指数を見ると、今週の反発は、あくまでもボックス圏の中で発生した上昇で、以前から続くボックス圏の水準が維持されたに過ぎないと読み取ることができます。

ボックス圏は方向感が乏しいだけに、明確な基準がないと現状がどうなっているかを捉えるのがとても難しいものです。

そういった意味では、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数を基準に分析する人で、今週は差異がないものの、次の展開で差異が出てくる可能性があります。

では、更に状況を詳しく見ることを目的に直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、先週までの下落がようやく止まり、9月下旬の下落前水準まで回復していることが分かります。

これにより、ボックス圏の水準が下がることなく、以前の水準を維持したことも分かります。後付のようになるかもしれませんが、結果的にこれまでお伝えしていた通り、先週までの下落は悲観的ではなかったと考えられます。

株トレンド指数を基準に見ると、先週よりはややトレンドが発生しているものの、9月中旬までのような明確な発生がないので、依然として無風状態に近いことが分かります。

ただし、先週までのような完全に近い無風状態ではなく、小さいながらもややトレンドが発生し、やや無風状態を抜ける兆しのある無風状態だったと読み取れます。

このように、この2ヶ月間の状態を見ても、株トレンド指数の発生状況が乏しいことを踏まえると、ボックス圏を推移していることが分かります。

そして、日経平均株価の推移を組みわせると、ボックス圏の水準が下がる可能性がありましたが、下がることなく、以前と同じ水準を保っていることが分かります。

こうなると、難しいのが次の展開でしょう。株トレンド指数の発生状況と日経平均株価の推移を見る限り、今はちょうどボックス圏の中心に戻ったような状態です。

やや上昇するほうが優勢に見えますが、まだどうなるかは予測が難しい状況です。仮に、ここから日経平均株価が上昇するとしても、年初来高値を更新するような動きではなく、ボックス圏の上値付近まで上昇するものでしょう。

もし、そのときに天井指数の発生が大きくなるとボックス圏を上抜けする動きになります。しかし、そのときは日本株市場に大きな材料がないと難しいと考えられます。

少なくとも9月上旬に発生した天井指数の水準ではなく、それ以上の水準にならなければ、上抜けは難しいと考えられます。

反対にここから下落するとしても、再びボックス圏の中心に戻っていますので、先週までのように下値付近を目指す動きになるでしょう。

このように、今はちょうどボックス圏の中心にいますので、ここから上昇するか下落するかのどちらかで考えず、どちらに動くか現時点では予測不能と考えておくのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/10/12(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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