日経平均8日続伸で一時33,000円回復も下落し再び方向感なく推移中・・・週明けどうなる?~2023年9月8日版~

2023/09/08

 

先週よりも続伸が続き、8日続伸で日経平均株価がようやく33,000円を回復しました。しかし、そこからすぐに下落し、9/7時点で辛くも33,000円を割りました。

9/8も前場時点では更に下落し32,000円半ばを推移していることもあり、なかなか日本株が上昇している実感が湧かない場面が続いているかもしれません。

特に、日経平均株価が一時的に33,000円を回復したと言っても、日経平均株価の推移を見る限り、小幅上昇が続いているので、上昇トレンドのような感覚を持つのは難しいでしょう。

しかし、今週の株式市場は、日経平均株価の推移の裏側で日本株市場が、6月まで続いた上昇トレンド以来の上昇を見せた週でもありました。

今、日本株市場は大相場のような上昇トレンドではないものの、上昇に向け動き出しているようにも見受けられます。

そうなると「どこまで上昇するか?」「更に上昇はあるか?」「上昇はどこでストップするか?」など、個人投資家のあなたにとって上昇に関する情報が欲しいところではないでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/8/25~2023/9/7の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週までとは違い、日経平均株価と株式市場全体が、”連動していない週”でした。

これまでしばらくの期間は、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数を基準に分析する人では差異がありませんでした。しかし、今週は”大きく差異”が発生した可能性もあります。

日経平均株価を基準に相場分析している人でも、保有中の株式の上昇を見て株式市場の上昇を感じる部分もあったかもしれません。ですが、日本株市場全体が上昇傾向にあったというところまで上手くつかめなかったでしょう。

しばらくの期間、差異がなかったものの、今週はこのように何を基準に相場を見るかによって差異が生じてきました。

ここからは詳細を見ていきましょう。まず、日経平均株価を見ると、8日続伸により結果的に一時33,000円を回復するなど上昇基調ではありました。

しかし、一時33,000円を回復のきっかけになった8日続伸は、8/28の約1.7%の上昇を除いては、すべて1%未満の上昇でした。円単位で見ても、8/28の545円を除き大きくても285円程度でした。

このような状況をふまえると、日経平均株価を基準に相場分析する人にとっては、あくまでも結果的に上昇しているだけで、その過程で株式市場全体が、上昇しているという分析は難しかったでしょう。

上でもお伝えした通り、仮に保有中の銘柄が上昇していたとしても、株式市場全体の銘柄を保有しているわけではないはずです。

そうなると、日経平均株価と比較したとき、偶然保有中の銘柄が上昇したのではないかと思う程度だったかもしれません。

一方、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析している人は、日経平均株価を基準にしている人と、全く違った分析をしていたでしょう。

まだ、本格的な上昇トレンドではないとはいえ「市場全体が上昇してきている」と分析したでしょう。

なぜなら、株式市場の上昇傾向を示す天井指数が6/14以来約3ヶ月振りに「100以上の水準」まで上昇したからです。また、それ以前の段階として9/1の天井指数も70と、約1ヶ月振りにこの水準まで上昇してきました。

このように、まだ本格的な上昇トレンドとまではいかないものの、8月以降ボックス圏の下値に向かって動いていた流れが、変わってきました。

急に発生した短期的な小さな上昇トレンドのですので、このチャンスを掴むのは偶然性もあるかもしれません。しかし、株トレンド指数で分析する私たちは、日経平均株価を基準に分析する彼らと違って、日本株のチャンスの捉え方が違ったでしょう。

すぐに利益に直結することではないかもしれませんが、これまでボックス圏の下値付近を方向感なく推移してきただけに、万が一の下落リスクは低減したと考えることができたでしょう。

また、この両者の違いとして9/7の株式市場の状況があります。日経平均株価は8日続伸してきたところで、9/7に下落しました。

その下落幅は0.75%程度なので、とても小さな下落です。円単位で見ても約250円なので、小幅な下落ではありますが、人によってはここで上昇が止まってしまったと考えてしまうかもしれません。

また、9/8の前場段階でも、日経平均株価が下落していますので、感覚的に悲観してしまう可能性もあるでしょう。

しかし、株トレンド指数を基準に相場分析する私たちは、日経平均株価は小幅下落しているものの、天井指数を見て、まだ上昇中であることを読み取れます。

これが、週末に更に失速すると状況は変わりますが、少なくとも現時点では、9/8前場時点の日経平均株価を見ても、それほど悲観的になることはないでしょう。

むしろ、日経平均株価の推移の裏側で日本株市場全体が上昇してきていることは、株トレンド指数を見ないと読み取れないので、この情報を上手く活用する方法を考えているでしょう。

このように、今週はこれまでどちらの指数を基準にしても、それほど差異がりませんでしたが、ここに来て大きく差異が出る状況になりました。

では、より状況を把握することを目的に、直近2ヶ月間の状況を見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、先週の4日続伸と今週の8日続伸で、なだらかに上昇していることが分かります。また、9/8の前場時点で下落しているものの、これまでよりもボックス圏の水準が上がってきていることが分かります。

これまではボックス圏を下抜けするリスクもありましたが、先週と今週の続伸で、いったんはそのリスクが回避されたでしょう。

株トレンド指数を基準に見ると、こちらもほぼ同様に今週は上昇傾向に入りつつあることが分かります。直近2ヶ月間の中で、上昇傾向を示す天井指数が大きく上昇してきました。

このように、日経平均株価で見るとなだらかな変化に見えますが、株トレンド指数を見ると、急な変化が起きているように見受けれます。

つまり、この見え方の違いが、今週の相場状況の受け止め方に差異が生じ、今後の株式市場の読み方が変わる要因になるでしょう。

 

補足として株式市場の需給バランスを見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:やや売り → やや買いに転換
  • 個人投資家:やや売り → 大きく売りに転換
  • 日本の機関投資家:やや買い → 変化なし

先週の段階では、日本の機関投資家だけが買いに回り、外国人投資家と個人投資家はやや売りでした。それが今週は、珍しい変化がありました。

なかなか、外国人投資家と日本の機関投資家が同じ動きをすることは少ないのですが、最新の動向では両者が同じ動きをしました。その一方で、個人投資家だけが全く違う動きになり「大きく売り」に転換しました。

こちらの情報をふまえると、ここから本格的な上昇トレンドに入るかのカギは、私たち個人投資家が握っていると考えられます。

ここから、個人投資家も買いに転換すると、大相場とも言える上昇トレンドに入る可能性が出てくるでしょう。

ただし、問題があります。それは日経平均株価の動きです。個人投資家の多くは、私たちを除き大部分が日経平均株価の推移をトレンドを捉える傾向があります。

それをふまえると、ここから日経平均株価が結果的に上昇するのではなく、日足ベースで分かりやすく上昇する必要があるでしょう。

反対に言えば、もし外国人投資家と日本の機関投資家が、このままのスタンスを維持することになれば、私たちのように日経平均株価の動向では読み取れない株式市場の動向を読み取れる個人投資家はチャンスかもしれません。

まだ確度は低い話ではありますが、個人投資家と国内外の機関投資家で動きが変わっているところですので、次の展開次第で、ここはチャンスになるでしょう。

タイムラグがある情報ではあるものの、このように株式市場の需給バランスを見ても、株トレンド指数で分析した通り、株式市場には変化が出てきました。

まだ、本格的な上昇トレンドに入ったわけではないので、可能性の話になってしまいますが、直近の株式市場の捉え方で、次の展開での狙える利益が変わるかもしれません。

そういった意味では、来週の株式市場がどのような動きをするかがポイントになるでしょう。

このまま上昇に向かって動くのか、それともここで上昇が終わってしまうのか、もし上昇するなら日経平均株価もわかりやすく上昇するのかなど、ポイントが複数あります。週明けはそのようなポイントをふまえながら、動向を見ていくのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/9/7(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ9/8前場時点のデータも含まれています)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

この記事の「株トレンド指数」を使うことで、相場の天井付近や底値付近を、できるだけ具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、この記事で使用している『株トレンド指数(無料版)』を今すぐ手に入れてください。

 

この記事で使用している【株トレンド指数(無料版)】を受取るにはこちらをクリック

 

【無料】で『株トレンド指数(無料版)』を受け取るには、今すぐこちらをクリックしてください。

この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

<無料>高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

【高橋佑輔の関連記事】

株式会社シナジスタ
なぜ「高値掴みする投資家」と「底値付近で買える投資家」がいるか?それは「値動きの法則」の知識の差です。その法則を使い、過去12年で11年間利益を上げる現役トレーダー高橋佑輔が相場を分析。法則を学び、底値付近で買える投資家を目指しましょう。
株式会社シナジスタの提供する、コラム・教育サービスは、投資に関する考え方の一例をご紹介するというものですので、その正確性や完全性等について保証するものではありません。 実際の投資はお客様のご判断・ご責任で行って頂くものであり、当社は、お客様の投資におけるいかなる利益も保証するものではなく、また、お客様の投資によるいかなる損害に対しても補償を行うものでもありません。 本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

このページのトップへ