伊藤園<2593>先月の年初来安値更新から徐々に上昇するも勢い乏しく安値圏を推移中…決算発表で株価どうなる?
9/1に第1四半期決算発表を迎える伊藤園<2593>。昨年の夏場以降長期の下落トレンドが続きましたが、7/7に年初来安値更新してからは、少しずつ上昇してきています。
しかし、下落トレンドを抜けるように上昇ではなく、まだ右肩下がりの200日移動平均線の下の水準に位置し、なかなか次の展開に進む上昇には至らない状況が続いています。
そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
伊藤園<2593>の第1四半期決算前後の株価動向は?
同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(8月下旬~9月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が11回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向がほぼ均衡していると読み取れるでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて7回見られます。そのうち4回は下落時に発生し、15%以上の下落が見られます。上昇時は3回とも10%程度にとどまっています。
対して、5%以内の変動は、ほぼ5%も含めると、上下合わせて12回見られます。その他は5~10%の変動ですが、こちらは合計4回ですので、頻度は少ないでしょう。
これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として、上昇傾向と下落傾向が均衡していますが、変動幅は、小幅に変動する可能性が高いでしょう。
ただし、10%以上の変動も見られますので、方向感が出ているときは、そのまま大きく変動する可能性もあります。
そういった意味では、方向感が乏しいときは小幅に変動する確率が高く、方向感が出ているときは比較的大きく変動する確率が高いとも読み取れるかもしれません。
また、そのような特性があることから、やや掴みどころのない動きをする時期でもあるでしょう。
では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
伊藤園<2593>の目標株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:4,478円
下値目安:3,920円
※8/21終値4,245円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約5.5%、下落幅は約7.6%と考えられます。よって、上値は「4,478円」、下値は「3,920円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合は、7月上旬から続く上昇が継続することになります。大きな上昇には至りませんが、このまま少しずつ株価が上昇していくと考えられるでしょう。
ただし、75日移動平均線が200日移動平均線を上抜けしないと、大きな上昇を期待するのは難しいでしょう。
あくまでも、ジリジリとした上昇が7月からの流れで続く程度で考えておくと良いのではないでしょうか。
反対に、下値の目安に到達した場合は、年初来安値3,802円までは下落しませんが、株価の下にある25日、75日移動平均線の両線を下抜けします。
そうなると、これまでの上昇の流れが止まり、ここから小さな下落トレンドに入ることを予測されるでしょう。もし、そのまま低迷が続くようなことがあると、更に下落し続けることも考えられます。
抵抗線となるようなものもないことから、万が一ここまで下落した場合は、十分な警戒が必要でしょう。
このように同社は、この時期に上下が均衡していることから、現時点では上下のどちらに動くか判断が難しいところです。
特に、200日移動平均線を下回っていることから、上昇しても上値は重たく、反対に下方向に動く場合は、抵抗線がないだけにリスクを感じます。
楽観的に見れば、この時期は小幅変動の可能性が高いので、このまま様子見するのが良いですが、悲観的に見ると、ここから年初来安値を更新し、そのまま低迷することも考えられます。
いずれにしても、今は売買のタイミングを見極めるのが難しく、利益を狙うのが難しいときです。それをふまえると、次の展開が起きるまで、様子見するもの選択肢の一つでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023/8/8/28時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。
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