日経平均29,000円台回復も、再び28,000円台を推移中…週明け上昇する?~2022年8月19日版~

2022/08/19

 

今週は、先週末からトントン拍子で上昇し、約7ヶ月ぶりに29,000円台を回復したこともあり「ここから、もっと上昇して日経平均株価も年初来高値更新だ!」と、さらなる上昇を期待している人はいますか?

反対に、「直近で上昇し過ぎたから、また下落するのでは…」と、上昇への期待をしつつも、また跳ね返されるのではないかと心配な人はいますか?

今週は、日経平均株価が29,000円台を回復し、久しぶりに明るいニュースが飛び込んできました。しかし、まだ29,000円台を維持する水準には至らず、今後の展開が気になる状況です。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは8/4~8/18の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と違い、日経平均株価と株式市場全体の動向が”ほぼ連動している”週でした。

日経平均株価が、約7ヶ月ぶりに29,000円台を回復した動きの通り、株式市場全体も、比較的上昇傾向が見られる週でした。

しかし、ここで注意したいのは、あくまでも「”比較的”上昇傾向が見られた」という点です。天井指数は、最大の目安が「170」です。

日経平均株価が29,000円台に回復した8/17の時点でも「54」にとどまっているので、あくまでも直近の中では、上昇したというだけで、上昇トレンドと判断するような上昇ではないことが読み取れます。

これらの状況をふまえると、今週は株式市場全体が上昇傾向であったものの、とても小さな上昇であったと考えられます。

なお、このような上昇のとき、投資家心理としてあるのが「日経平均株価の上昇ほど、保有銘柄が上昇していない」ということでしょう。

「日経平均株価が、約7ヶ月ぶりに29,000円台を回復」などのニュースが飛び交うと、とても上昇しているように見え、保有銘柄も上昇するのではないかと期待してしまう投資家もいるでしょう。

しかし、直近で最も大きい上昇は、2.62%上昇し28,500円を回復した8/12です。29,000円台に回復した8/17の上昇率は1.23%に過ぎません。

株トレンド指数を見ても、上昇傾向を示す天井指数が最も上昇したのが8/12です。

このように、実際には、それほど上昇していないのが、日経平均株価29,000円台回復なので、日経平均株価に採用される銘柄を保有していない限り、保有銘柄が連動して上昇する確率は小さいと考えられます。

このような株式市場の状況でしたので、状況を株トレンド指数や日経平均株価の上昇率で具体的に見ている投資家と、ニュースの見出しや体感で見てしまって投資家で、心理状況に差異が出たと考えられます。

この心理状況の差異は、現時点では、それほど影響がないかもしれません。ですが、後々響くところでもありますので、やはり、どういった指標で株式市場を見るかが、今後の利益状況のカギになるでしょう。

なお、直近2ヶ月の状況を見てみると、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、上昇傾向にあるように見えます。

この2ヶ月が軟調に推移し、少しずつ上昇してきたこともあり、今週の上昇は「日経平均株価29,000円台回復」の言葉の響きもあり、体感では大きく上昇したと感じる投資家もいたでしょう。

しかし、実際は、少しずつ上昇してきた過程にすぎませんので、それほど大きな上昇ではないことが、ここからも分かります。

なお、日経平均株価を基準にみると、株式市場は「まだボックス圏を抜けていない」と考えられます。この2ヶ月を見ると、上抜けしたように見えますが、まだ1/5の年初来高値29,388円を更新していません。

つまり、ボックス圏を抜けたように見えますが、まだここから跳ね返される可能性があります。あくまでも、現状はこの2ヶ月間の中では、一段高い位置でのボックス圏になったと判断するのが良いでしょう。

株トレンド指数を見ても、まだ今週の上昇は小さいものであることが分かります。今年の中で、株式市場全体が最も上昇したのは、6月上旬ですが、そこには到達していません。

よって、今後は、上昇傾向を示す天井指数が、その6月の発生状況を超えてくるかが、さらなる上昇のポイントになるでしょう。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、週明けの上昇は小さなものが発生すると考えられる。ただし、ここからアベノミクスのような大相場が始まる場合は、週明けに大きな上昇が発生すると考えられる。

それをふまえると、週明けに上昇の大きさによって、今後のトレンドがどうなるかの判断ができるだろう。

通常の判断では、OVER指数が2回大きく上昇したところで、失速する傾向がある。しかしながら、直近の動きは、どちらになるか判断が難しい。

よって、週明けのOVER指数が、30未満で終わるか、それても30~50を維持してくるかが、今後のトレンドの分岐点になるだろう。
(※引き続き、OVER指数の監視が必須)

【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、先週に続き週明けに暴落や大幅下落が起きるリスクは小さいと考えられる。

先週は、RISK指数が若干上昇してきたことが気がかりであったが、今週は再び大きくマイナス圏に入ったので、リスクが低減されたと考えられる。

なお、やや気がかりなのは、天井指数の上昇に伴い、「空売り指数」が直近では高い水準を維持していることである。

空売り指数は「上がり過ぎの傾向」を示すので、万が一、天井指数が失速すると、底値指数が上昇することもあるので、そのような動きがあったときは、再び下落リスクを警戒したほうが良いだろう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/8/18(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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