伊藤園<2593>4月中旬に年初来安値更新後、上昇を開始するも勢いがなく直近は失速し軟調に推移中…決算発表で株価どうなる?
6/1に本決算発表を迎えた伊藤園<2593>。2021年は、比較的高値圏を推移していた同社ですが、今年に入り一段下落した水準で推移しています。
その流れで、4/18には年初来安値を更新し、その後は、再び上昇しています。しかし、なだらかに下降する75日移動平均線の下に25日移動平均線が位置し、勢いよく上昇するのは難しそうに見えます。
そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
伊藤園<2593>の本決算前後の株価動向は?
では、同社の株決算を挟んだ1ヶ月間(5月下旬~6月下旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2021年の株価の推移を見ると、上昇傾向が14回、下落傾向が7回、変わらずが1回見られます。この数字を見る限り、この時期に上昇しやすい傾向があると考えられるでしょう。
変動幅を見ると、15%以上の変動は、上下合わせて2回あります。その他は、10%以内にとどまっています。
また、2013年、2014年、2021年は10%付近まで変動しているものの、その他は大きくても6%前後と、比較的変動が小さくなっています。
これを考慮すると、同社の株価は、この時期に何らかの材料があった場合は、大きく変動しやすい傾向は見られますが、全体的に小幅に変動する傾向があると考えられるでしょう。
では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
伊藤園<2593>の目標株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:6,050円
下値目安:5,410円
※5/20終値5,740円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約5.4%、下落幅は約5.7%と考えられます。よって、上値は「6,050円」、下値は「5,410円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合は、25日移動平均線の上位にある75日移動平均線を上抜けし、3月以来の6,000円台に届きます。
そうなると、そこから更に上昇を期待したいところですが、過熱感から一時的に下落することが予測されるでしょう。
反対に、下値の目安に到達した場合は、75日移動平均線の下位にある25日移動平均線を下抜けします。そうなると、更に下落、もしくは横ばいでの推移が続くと考えられるでしょう。
なお、この場合の下値の抵抗線は、4月につけた年初来安値4,935円が意識されるでしょう。ただし、これまでの傾向を見る限り、大きく下落したのは2000年のみです。
それをふまえると、さらに下落が加速するよりも、横ばいでの推移が続くと考えるのが妥当かもしれません。
このように同社は、75日移動平均線の上抜けが期待できるものの、上値が重たい展開が予測されます。反対に、25日移動平均線を下抜けした場合は、一段低い位置を軟調に推移することが予測されます。
これまでの傾向を見る限り、上昇傾向が強いものの、小幅な変動にとどまっているので、それを象徴するような動きになるかもしれません。
そういった意味では、短期的に利益を狙おうとすると、思ったよりも株価が上がらず、イライラしてしまうかもしれません。
特に直近は、方向感が乏しいので、安易に売買することなく、方向感が出るまで待つなど、様子見するのも選択肢の一つでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2022/5/31時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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