なぜ、お盆明けは「損切り」と「利益確定」のタイミングが個人投資家にとって難しいのか?

2021/08/09

 

多くの個人投資家が株式投資の中で、難しいと感じているのが「損切り」と「利益確定」のタイミングでしょう。実際、私たち独自の調査で約1800名の個人投資家に「投資で最も難しいと感じること」を調査したところ、このようなものがTOP3に出てきました。

 

個人投資家が「投資で最も難しい」と感じることTOP3


第1位:損切り・利益確定のタイミング
第2位:買いのタイミング
第3位:株価動向の予測

大まかに言うと、これは「株価がどのように動くか分からない」ということが根底にあるかもしれません。特に、1位の損切りや利益確定のタイミングは、その後の利益を左右するので緊張感があり、最も難しく感じるのでしょう。

特に、このお盆休み前後は手仕舞いすべきか、値上がりを期待して保有すべきか迷い、判断が難しいところでしょう。

そこで、今回はお盆前後の株価動向を見ながら、「なぜ難しく感じるのか?」を解説します。

 

東証一部銘柄の株価動向は?


まず、東証一部の全銘柄を対象に、お盆休み前後の株価動向をデータ分析しました。結果は以下の通りです。

シナジスタ:東証一部銘柄の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2002年から2020年の株価の推移を見ると、上昇傾向が11回、下落傾向が10回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向は、ほぼ均衡していると考えられるでしょう。

変動幅を見ると、上下のどちらの変動も、ほぼ5%以内にとどまっています。5%以上は、上下上げせて5回のみでした。

この中で、最も上昇している2003年でも約7%、最も下落している2015年でも約9%の変動にとどまっています。

これをふまえると、東証一部の銘柄は、この時期に株価が変動しにくい可能性が高いでしょう。また、上下のどちらに動くは、ほぼ均衡しているので、その年になってみないと分からないという難しさがあるでしょう。

では、東証二部も同じようにデータ分析してみましょう。

 

東証二部銘柄の株価動向は?


東証二部の全銘柄を対象に、お盆休み前後の株価動向をデータ分析しました。結果は以下の通りです。

シナジスタ:東証二部銘柄の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2002年から2020年の株価の推移を見ると、上昇傾向が9回、下落傾向が12回見られます。この数字を見る限り、ほぼ均衡とも読み取れますが、やや下落傾向があると考えられるでしょう。

変動幅を見ると、東証一部と違い、5%以上の変動が目立ちます。5%以上変動が8回見られ、その中に10%以上の変動が3回ありました。

よって、東証二部の銘柄は、この時期は基本的に株価は動きにくいが、突発的にやや大きく変動することがあると考えられるでしょう。

2009年以降は、ほぼ5%以内にとどまっていますが、その年の状況次第で、2015年のように10%以上の下落があることは念頭においたほうが良いかもしれません。

そういった意味では、あまり傾向が見られないので、東証一部同様、売買するのが難しい期間かもしれません。

では、最後に新興市場も同じようにデータ分析してみましょう。。

 

新興市場銘柄の株価動向は?


新興市場の全銘柄を対象に、お盆休み前後の株価動向をデータ分析しました。結果は以下の通りです。

シナジスタ:新興市場銘柄の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2002年から2020年の株価の推移を見ると、上昇傾向が9回、下落傾向が12回見られます。この数字を見る限り、ほぼ均衡とも読み取れますが、やや下落傾向があると考えられるでしょう。

変動幅を見ると、5%以上変動が上下合わせて6回ありました。その中でも10%以上の変動は下落時の2回にとどまっています。

ただし、その下落時の変動幅は、東証一部、東証二部の変動幅よりも大きいです。この点は、他の市場にない傾向なので、やや注意が必要かもしれません。

そういった意味では、これまで同様、明確な傾向がない中、突発的な下落の可能性があるのが特長でしょう。それをふまえると、やはり他の市場と同様、売買するのが難しい期間かもしれません。

では、最後に直近の株式市場の動向を見てみましょう。

 

直近の株式市場の動向は?


下のグラフをご覧ください。これは、私が独自に開発した「株トレンド指数」という株式市場の動向を見るための指数動向です。これが6月下旬から8月上旬の状況です。

シナジスタ:株トレンド指数
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

一般的に日経平均株価の動きで「株式市場全体の動向」と見られる動きがありますが、私はこの独自指数で動向を読み取っています。

この指数を見る限り、やや上昇傾向があるように見えますが、その上昇の大きさは小さく、ほぼ無風状態に近い状況です。むしろ、直近に下落傾向を示す暴落指数が目立ってきていることが気がかりでしょう。

しかし、これまでのデータ分析の通り、やはり市場全体に変動が少ないことには変わりありません。また、この時期は、市場全体の出来高が下がり、ちょっとした悪材料で、いつも以上に下落することがあります。

それをふまえると、変動幅が小さいなかで短期的に利益を狙うのは難しいうえ、普段は影響しない小さな悪材料が出た場合は、10%を超える下落があるかもしれません。

傾向がないに等しい「無風状態」状況ですので、短期売買で利益を上げようとするのは、非常に難しい状況と言えるでしょう。

 

なぜお盆明けの「損切り」と「利益確定」のタイミングは難しいのか?


難しいのは、このような株価動向を把握しているか、していないかの違いとも考えられます。また、これは「買いのタイミング」や「株価の予測」が難しいと感じる要因の一つでもあります。

もし、このような株価動向を把握していれば、カンの良いあなたは「今は売らないほうが良い」「今は買わないほうが良い」など戦略的な判断ができるでしょう。だから、私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析のみです。

 

このような分析をすることで、個人投資家が難しいと感じる「売り(損切り・利益確定)のタイミング」や「買いのタイミング」を具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、こちらのeBook(電子書籍)『日本株再入門』を今すぐお読みください。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

 

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