なぜ「損切り」と「利益確定」のタイミングは個人投資家にとって難しいのか?~4月の株価動向~
多くの個人投資家が株式投資の中で、難しいと感じているのが「損切り」と「利益確定」のタイミングでしょう。実際、私たち独自の調査で約1350名の個人投資家に「投資で最も難しいと感じること」を調査したところ、このようなものがTOP3に出てきました。
個人投資家が「投資で最も難しい」と感じることTOP3
第1位:損切り・利益確定のタイミング
第2位:買いのタイミング
第3位:株価動向の予測
大まかに言うと、これは「株価がどのように動くか分からない」ということが根底にあるかもしれません。特に、1位の損切りや利益確定のタイミングは、その後の利益を左右するので緊張感があり、最も難しく感じるのでしょう。
そこで、ここでは2月と3月の株価動向を見ながら、「なぜ難しく感じるのか?」を解説します。
日経平均株価3月下旬の失速は続く?
下のグラフをご覧ください。これは、私が独自に開発した「株トレンド指数」という株式市場の動向を見るための指数動向です。これが3月の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
一般的に日経平均株価の動きで「株式市場全体の動向」と見られる動きがありますが、私はこの独自指数で動向を読み取っています。
3月の状況を見る限り、中旬から下旬に差し掛かる期間に上昇していることが分かります。
しかし、上記の上昇トレンドを示す「天井指数」の動きを見る限り、3/22までは上昇の勢いがありましたが、そこから失速していることが読み取れます。
ただし、上昇中の一時的な下落を示す「押し目買い指数」が目立ってきているので、再び上昇する可能性もあるかもしれません。
よって、この3月の株式市場は、上旬や下旬は「方向感が定まらない」難しい状況であると読み取れます。
しかも、その下旬の流れのまま4月に突入しますので、方向感が定まるまでは、できるだけ慎重に銘柄選定しながら売買するのが良いでしょう。
4月の株価動向は?
このグラフは、4月の月初に日本株全てを買い付け、月末に売却したときの結果を表したものです。これを見ると、その月は上昇傾向なのか、下落傾向なのかを把握することができます。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
4月は上昇と下落を繰り返しているのが分かります。上昇傾向は11回、下落傾向は15回見られます。これを見る限り、やや下落傾向あるように見えますが、判断が難しいところでもあります。
4月の勝率を見ると「53.8%」でした。先月と比較して約1.0%上昇しています。これを考慮すると、3月よりはやや上昇傾向があると考えられるでしょう。
ただし、グラフのとおり、下落傾向の年が多いことには注意が必要でしょう。あくまでも、全体で見ると上昇傾向と読み取れるだけで、細部で見ると下落が強いとも考えられます。
ここからも、同様にできるだけ慎重に銘柄選定しながら売買するのが良いと読み取れるでしょう。
だから、4月は利益を狙うことよりも、できるだけ損失を抑えるような売買をするのがポイントだと考えられます。
なぜ「損切り」と「利益確定」のタイミングは難しいのか?
難しいのは、このような株価動向を把握しているか、していないかの違いとも考えられます。また、これは「買いのタイミング」や「株価の予測」が難しいと感じる要因の一つでもあります。
もし、このような株価動向を把握していれば、カンの良いあなたは「今は売らないほうが良い」「今は買わないほうが良い」など戦略的な判断ができるでしょう。だから、私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析のみです。
このような分析をすることで、個人投資家が難しいと感じる「売り(損切り・利益確定)のタイミング」や「買いのタイミング」を具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、こちらのeBook(電子書籍)『日本株再入門』を今すぐお読みください。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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