なぜ、日経平均株価が29年半ぶり高値更新しても保有中の銘柄は上がらないのか?
「なぜ、日経平均株価が29年半ぶり高値更新しても保有中の銘柄は上がらないのか?」と思っていますか?
このように、日経平均株価と自分の保有している銘柄や成績は連動しないことがあります。なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?
そこで今回は「なぜ、このようなことが起きるのか?」を解説します。
ソニー<6758>と日経平均株価の関係は?
こちらはソニー<6758>と、日経平均株価の株価動向です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2019年の動向を見ると、おおむね同社の株価と日経平均株価は連動していることが分かります。
細かく見ると、2003年、2007年、2010年、2012年、2018年と、明らかに日経平均株価と「逆方向の動き」をしている年が見られます。
また、同じ動きはしているものの、2000年、2008年、2011年、2013年、2017年、2019年は、上昇率や下落率に乖離が見られます。
よって、同社は日経平均株価の推移と「おおむね連動はしているものの、連動しない年があったり、上昇率や下落率に乖離がある年が多い」ということが分かりました。
次は、トヨタ自動車<7203>を見てみましょう。
トヨタ自動車<7203>と日経平均株価の関係は?
こちらはトヨタ自動車<7203>と、日経平均株価の株価動向です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2019年の動向を見ると、おおむね同社の株価と日経平均株価は連動していることが分かります。
ただし、注意したいのは、2016年です。2016年は、日経平均株価は上昇傾向にありましたが、同社は下落傾向でした。
また、その前後の2015年、2017年は、上昇はしているものの、日経平均株価の上昇率よりは、小さい上昇率になっています。
よって、同社は日経平均株価の推移と「おおむね連動はしているものの、連動しない年もある」ということが分かりました。
次は、 ソフトバンクグループ<9984>を見てみましょう。
ソフトバンクグループ<9984>と日経平均株価の関係は?
こちらは ソフトバンクグループ<9984>と、日経平均株価の株価動向です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2019年の動向を見ると、こちらもおおむね同社の株価と日経平均株価は連動していることが分かります。ただし、これまでの2社のように連動していない印象を受けます。
細かく見ると、2006年、2007年、2010年、2014年、2015年と、明らかに日経平均株価と「逆方向の動き」をしている年が見られます。
また、同じ動きはしているものの、2000年、2003年、2005年、2013年、2016年は、上昇率や下落率に乖離が見られます。
よって、同社はソニー<6758>と同様に、日経平均株価の推移と「おおむね連動はしているものの、連動しない年があったり、上昇率や下落率に乖離がある年が多い」ということが分かりました。
なぜ、日経平均株価が29年半ぶり高値更新しても保有中の銘柄は上がらないのか?
「なぜ、日経平均株価が29年半ぶり高値更新しても保有中の銘柄は上がらないのか?」の理由は、このような市場原理ともいえる株価動向を把握しているか、それとも把握していないかの違いが、一つの要因とも考えられます。
今回の場合であれば、「日経平均株価と個別株は必ずしも連動しない」という動向を把握しているかどうかがポイントでしょう。
まさにこれが、「株価の動きを予想してしまっている」ことで、思った方向に株価が動かないと思ってしまう原因でしょう。
反対に言えば、予測をせずに、保有中の銘柄と日経平均株価の連動性を知っていれば、日経平均株価の動向と乖離があっても全く気になりません。
だから、基本的に私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析です。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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