トルコの金融政策(2016年2月)~政策金利の据え置きを継続~

2016/02/24

トルコの金融政策(2016年2月)~政策金利の据え置きを継続~

【ポイント1】市場予想通り据え置き

金融引き締めスタンスを維持
■トルコ中央銀行(以下、中銀)は23日、市場の大方の予想通り、主要な政策金利である1週間物レポ金利を7.50%に、金利誘導レンジの上限を10.75%に、下限を7.25%に、それぞれ据え置くことを発表しました。

■中銀は、2014年1月に通貨防衛のため大幅に利上げして以降、利下げを限定的にとどめており、金融政策は引き締めスタンスにあるとしています。

20160224tr1

【ポイント2】物価と景気の両方に配慮

中銀の政策に手詰まり感
■1月の消費者物価指数は前年同月比+9.58%と、前月の同+8.81%から大幅に上昇しました。野菜など食品価格を中心に物価上昇圧力が根強く、市場では物価高が当面続くと見られています。

■物価高と中銀の金融引き締めスタンスに加え、相次ぐテロによる観光客減少の影響も懸念され、景気は勢いを欠く状況が続くと見られます。物価高と景気減速の両方に配慮が必要な状況下、中銀は様子見姿勢を当面続けざるを得ないと思われます。

20160224tr2

【今後の展開】リラは持ち直しの兆し

■中銀の政策手詰まり感や、中国の景気減速懸念、世界的な金融情勢の不安定化などは、トルコリラへの下押し圧力となっています。

■22日、隣国シリアを巡り米国とロシアがアサド政権と反体制派への停戦呼びかけに合意し、地政学リスクが和らぎました。リラは米ドルに対し持ち直し気味に推移しており、通貨安定で物価見通しが改善すれば、景気不透明感も後退すると期待されます。

20160224tr3

(2016年2月24日)

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー トルコの金融政策(2016年2月)~政策金利の据え置きを継続~

関連マーケットレポート

2016年 2月19日 資源価格の動向

2016年 2月 5日 「外国人観光客」減少と政策期待(トルコ)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ