亥(い)固まる2019年
▣ 最後はあまり笑えなかった2018年
「戌(いぬ)笑う」2018年で笑えたのは、世界景気の拡大を背景とした米企業業績の改善期待を背景に米国株が過去最高値を更新する中、日経平均株価が26年ぶりに2万4,000円を回復した1月と、円安・ドル高の進行や米通商問題への懸念後退などから、2万4,270円とおよそ27年ぶりの高値まで上昇した10月初め。ただ、10月2日の高値以降、米中間選挙でのねじれ議会は織り込み済みで無難に通過しましたが、世界経済の減速、米中貿易摩擦、タカ派的な米金融政策への警戒に加え、米政府機関の一部閉鎖などを背景に投資家心理が悪化し、内外の株価は大きく値を下げる動きになりました。
▣ 亥固まる2019年
亥年は上値に向けて下値を固めていく年なので、相場は小幅な値動きにとどまるため「亥固まる」と言われています。
過去36年間の年間の値動き(各干支の3年間の平均値)を見ると、今年の“戌年”が最も小さく、その次が“亥年”になり、「亥固まる」が当てはまっている格好です(図表1、2)。今年は12月中旬まではレンジでの動きが続いていましたが、最近の急落で値動きがやや大きくなりました。亥年は前年よりも値動きが大きくなる傾向がみられ、最近の不安定な動きが継続するかもしれません。
▣ 過去60年間の騰落率は
他方、年間の騰落率(平均値)については、過去60年間で“亥年”は2番目、勝率も4勝1敗で8割とこちらも2番目(図表3、4)。また、十干(じっかん、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)では“己(つちのと)”にあたります。“己”の年は、過去60年間で負けがありません(図表3、5)。
とはいえ2019年は、日米の通商交渉本格化、米国の中国輸入品への追加関税発動の猶予期限の到来(3月1日)、英国の欧州連合(EU)離脱(3月29日)、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の任期(10月末)、国内では統一地方選(4月)、参院選(7月)、消費税率引き上げ(10月)などが予定されており、予断を許さない年になりそうです。
また、来年は米大統領選挙の前年になります。これまでは、米大統領選挙の前年は株価が上昇しやすいといわれていますが、トランプ政権の政策運営が不安要因となりそうです。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策(利上げ回数、利上げ時期、市場に耳を傾けるか等)も注目されます。
図表入りのレポートはこちら
https://www.skam.co.jp/report_column/env/
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