バイデン米大統領の目覚ましい100日(前編)

2021/05/06

「就任後100日」は合格

「100」は重要な数字です。米国の大統領就任後「100日間」も、伝統的に多くの注目を集めます。4月末、バイデン政権はこの節目を迎えました。これまでの実績に対しては、合格点を与えるべきでしょう。

実際、現大統領の支持率は、トランプ前大統領を大きく上回っています(図表1)。また、就任前後の米国株も、前政権時をしのぐ上昇を見せています(図表2)。バイデン政権は、金融市場が嫌気する増税も提案していますが、同政権のインフラ投資策やウイルス対策への期待が、増税懸念を上回っているのです。 

中でもウイルス対策が順調

バイデン氏も、「100」への強いこだわりを持っています。それを表すのが、喫緊の課題であるコロナウイルス対策です。「就任後100日間で1億(=100million)回のワクチン接種」を、目標に掲げたのです。

この面における実績は、現時点で大成功と言えます。目標の2倍(2億回)の接種を、100日足らずで実現したのです。それらの結果、バイデン氏のこれまでの実績のうち、コロナウイルス対応は最も高い支持を得ています。ウイルスを侮ったトランプ前大統領の失脚は、やはり米国民への福音だったようです。

経済面でも「幸運」を享受

ただ、トランプ氏も、自国のワクチン開発には前向きでした。その成果が、バイデン政権のもとで顕在化したのです。この意味で、同政権の成功には、幸運やタイミングに恵まれたことも寄与したと言えます。 

経済面でも、バイデン氏は幸運に恵まれました。米経済は昨年、コロナウイルスのため一旦急激に落ち込みました。その反動による今年の景気回復(生産・消費が昨年比増)は、ほぼ確実でした。仮にワクチン接種がやや遅れたとしても、人々が感染下の生活に適応するにつれ、経済は最悪期を脱したはずです。

経済対策が成長率を押上げ

むろん、バイデン氏は、幸運のみに頼っていたわけではありません。現金給付などを含む1.9兆ドル規模の経済対策を、大統領就任前に発表したのです。これは微調整を経て、3月に法律として成立しました。 

この経済対策、ワクチンの普及、昨年の反動で、米国の国内総生産(GDP)は今年、6%超の伸びが予想されます。トランプ政権が続いていたならば、それほどの高成長は難しかったでしょう。トランプ氏・共和党は、インフラ投資やウイルス対策に関し、バイデン氏・民主党ほどには積極的でなかったからです。

気候問題においても合格点

それ以上に、バイデン氏とトランプ氏との明確な対照を示しているのが、気候問題についてです。地球温暖化の事実を直視しないトランプ氏に対し、バイデン氏は「気候変動は最大の脅威」と断言するのです。

この問題への初動は、バイデン氏の基本スタンスを象徴しています。トランプ氏が離脱を決めたパリ協定(温暖化抑制のための国際協定)に関し、大統領就任初日、バイデン氏は復帰を宣言したのです。そのように多国間の関係を重視するバイデン氏の姿勢には、世界中の平和主義者も、合格点を与えるでしょう。

 

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=8&type=topics

 

 

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
しんきん投信「トピックス」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融市場の注目材料を取り上げつつ、表面的な現象の底流にある世界経済の構造変化を多角的にとらえ、これを分かりやすく記述します。
<本資料に関してご留意していただきたい事項>
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会

このページのトップへ