日経平均39,000円割れから反発することなく緩やかに下落中…日本株どこまで下がる?~2024年5月31日版~

2024/05/31

 

「どうして株価が動かないのだろう…」とまではいきませんが、引き続きそれに近い状況が続いています。

5/30に1.3%の下落があったものの、引き続き株価が分かりやすく変動することなく、まだ方向感のない範囲での変動が続いています。

日経平均株価が39,000円を割ってから緩やかな下落は続いています。ですが、下落トレンドに入るような下落ではなく、あくまでもボックス圏の推移にとどまっています。

最も怖いのはこのまま下落が止まらず、緩やかな小幅下落が続き、気がついたときには株価水準が下がっていることでしょう。

しかしながら、そういった下落にも見えず、引き続き膠着状態に近い動きが続いています。はたして、ここから日本株どうなっていくのでしょうか。

そこで今回も、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/5/17~2024/5/30の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は日経平均株価と株式市場全体が、引き続き”連動していない週”でした。

週初めの5/27、5/28は少々動きが見られましたが、残りの期間は先週と同様に無風状態に近い状態でした。そのようなこともあり、日経平均株価を基準に相場分析する人と、私たちのように株トレンド指数も使って相場分析する人では、それほど差異がなかった週でもあったでしょう。

ただし、その差異をあえて言うならば両者には「下落への不安」が違っていたかもしれません。さすがに、この膠着状態のような期間が長いので、そうなると日経平均株価だけで相場分析している人は、そろそろ不安になってきているときだと思われます。

例えば、緩やかに下落している中で5/30の日経平均株価は場中に円単位で900円程度下落する場面が見られました。結果的には500円程度の下落でしたが、直近の中では不安定な日だったでしょう。

もちろん、この状況を円単位ではなく割合(%)で捉えていれば問題ないでしょう。下落したといっても2%に届かない下落です。仮に2%下落しても、まだそれほど大きな変動とは言えません。

しかし、円単位で捉えてしまうと、小幅下落が続いた流れからの900円などの数字を聞いてしまうと、驚いてしまった人もいるでしょう。

まだ、驚くだけで投げ売りにはいきませんが、これがもう少し大きな下落だった場合は、円単位でのインパクトが大きいことで投げ売りになりかねないでしょう。

もしくは、一時は4万円の水準を見てしまったことで「なんとなく、ここから下落しそうだ」とカンと思い込みでの予測をしてしまい、妙に不安になっている人もいるかもしれません。

いずれにしても、日経平均株価だけを見ても、直近は全くと言って良いほど状況が見えないこともあり、この先行き不透明でネガティブに捉えている人もいるでしょう。

だから、現状はあまりに株価が動かず方向感がない中で、小幅に変動したと思ったら円単位で見ると、急に変化したように錯覚を起こしやすい環境ともいえるかもしれません。

「先行き不透明でとにかく不安」、日経平均株価だけで相場分析すると、まさにこのような状況だったかもしれません。

一方、株トレンド指数も使って相場分析するといかがでしょうか。日経平均株価と連動はなく、5/27と5/28は一時的に直近の中では小さなトレンドが発生していることがわかります。

しかし、あくまでもそれは前後の期間と比較するとトレンドと読み取れるだけで、実際には引き続き無風状態に近い状態が続いています。

その点をふまえると、日経平均株価が小幅に動いても、円単位で多少動いているように見えても、状況は先週から変わっていないことがわかります。

下落方向にいくわけでもなければ、上昇方向にいくわけでもないというのが現状です。だから、多少変動があっても、そのまま方向感が出るのではなく、しばらくこの状況が続くと予測できたでしょう。

このように両者では、実際の利益に影響はないと思われますが、引き続きこの精神的な面で差異が生じた考えられます。

では、直近2ヶ月間の状況もふまえて、現状をより詳しく見てみましょう。日経平均株価を基準に見ると、先週より多少変動が見られますが引き続き4月下旬から横ばいに推移していることが分かります。

3~4月はグラフが凸凹して変動が見られますが、5月に入ってからはほぼ横ばいです。この状況を見る限り、引き続きボックス圏の下値目安は37,000円付近、上値目安は39,000円付近で推移していると考えられるでしょう。

一方、株トレンド指数を基準に見ると、週初めの5/27、5/28は変動が見られるものの、その他はトレンドが小さく無風状態に近いことが分かります。

違う見方をすると、5/27、5/28の動きは、あくまでも突発的な動きであり、これから新たなトレンドが発生する序章ではないことも分かります。

そういった意味では、引き続きこのボックス圏内での推移が続き、多少動きがあっても、それは方向感が出るものではなく、突発的なものだと予測されるでしょう。

また、一時はボックス圏の上方向に向かって動き出しましたしたが、その小さな勢いはなくなり、再び下落に向かって動いています。

しかし、その下落はあくまでもボックス圏の中心付近への動きであり、ボックス圏の下値にも届かない下落であると考えられるでしょう。

それをふまえても「とにかく動かない=膠着状態」に近い状態が、ここからも続くことを想定しておくと良いと思います。

では、補足として株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。タイムラグはありますが最新の 「投資主体別売買動向」を見ると、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:中立→わずかに売り
  • 個人投資家:やや売り→わずかに買い
  • 日本の機関投資家:やや買い→わずかに買い

こうなると、やはり株価が動きにくい状態が続くでしょう。では、この需給バランスがいつ変わるかですが、これは誰にも分からない情報のなので、どうしてもつかめません。

急に動くことが多く、動いたとしても引き続きバランスが中立になることが多いのが直近の傾向です。しかし、三者に動きが出ると、そこから変動が起き受給バランスに偏りが発生し、株式市場が動き出します。

比較的そのような流れが直近は多いので、まずは全体としては中立ながらも、三者の動きが明確に「買い」「売り」になるタイミングを待ちましょう。

このように株式市場のバランスを見ても、引き続き株価が動きにくい状態が続いていることが分かります。その詳細ともいえる株トレンド指数を見ても、同じであることが分かります。

引き続き、様子見するしかない状況ではありますが、ここは無理に動いても「買った瞬間下落する」などが発生しやすいタイミングでもあります。

そういった状況に陥らないためにも、ジッと耐えて様子見を続けていくのが良いかもしれません。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/5/30(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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