日本株式市場の見通し 新局面に移行するための条件とは

2017/12/15

日本株式市場の見通し 新局面に移行するための条件とは

 

【ポイント1】「デフレなき回復」でも日本株式市場は更なる高値更新が可能

名目GDPで前年比2%程度の成長が継続する見通し

 

■日経平均株価が1990年代後半の高値を抜いてきたのは、金額で測ったGDPである名目GDPが20年前のピークを超えてきたことが大きな背景と考えられます。名目GDPのピークからアベノミクス開始まで(1997年10-12月期から2012年10-12月期)とアベノミクス開始から現時点まで(2012年10-12月期から2017年7-9月期)を比較すると、名目GDP成長率が年平均▲0.6%から同+2.3%に加速しました。

■ポイントは、GDPデフレーターが年平均▲1.1%から同+0.8%に約2%も変わったことであり、「デフレではなくなった」ことです。今後も名目GDPは前年比+2%程度の成長が予想され、「デフレではなくなった」状況が続くと見込まれることから、日経平均株価の更なる高値更新は十分可能と期待されます。

 

【ポイント2】新局面とは「緩やかなインフレを伴う回復」

設備投資と雇用者報酬に注目

 

■日本が「デフレなき回復」からさらに一歩進んで、「緩やかなインフレを伴う回復」に移行できれば、名目GDP成長率が更に高まり、日本株式市場の一層の上昇が期待できます。そのための条件として、①企業の設備投資が継続し、②それが雇用や賃金を通じて雇用者報酬の増加につながり、③最終的に資本効率の改善(例えば株主資本利益率(ROE)の上昇)に結びつくことがあげられます。まずは、①、②が着実に進むことが重要と考えられます。

■企業は設備投資を活発化させています。雇用者報酬も緩やかですが堅調に改善しています。設備投資の回復が一時的なものに終わらずに、年率で+3%ぐらいの成長が続く状況となれば、賃金も上昇してくると思われます。

 

【今後の展開】設備投資の回復持続でわかる企業活動の変化に注目

 

■世界経済は、アジアを成長のドライバーとして緩やかな拡大が続く見通しです。日本経済も、輸出と設備投資が景気をけん引すると見られます。したがって、企業が設備投資の増額を継続できる、という確信を持てる段階となれば、賃金も上昇するなど「緩やかなインフレを伴う回復」に移行すると見込まれます。この可能性が高まれば、日本株式市場も新局面に移行すると考えられます。

 

 

 

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(2017年 12月 14日)

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