前回高値の日経平均9136円を奪回できるか

2012/08/13

今週はお盆シーズン。夏休みの方々も多いだろう。私は通常どおり仕事モードである。弊社の法人クライアントのおよそ半数も夏休み入り。

「一斉に休むのはいいんですが、どこへ行っても混雑で、お金がかかるので、あまりいいとは思わないんですけどね」
という感想が多いようだ。私はこれまでに一斉休みという習慣を経験したことがないのだが、その気持ちはわかる。

さて、まずは7月のモデルポートフォリオについてのご報告である。7月のマーケットは米国市場の上昇とは対照的に日本市場は弱含みの展開となった。

米国市場は続伸。月初は市場予想を下回る米雇用統計の発表や、スペイン国債の利回りが7%を超え欧州債務問題に対する懸念が高まったためNYダウは一時は12500ドル台まで下落した。2Qの企業業績は収益鈍化が懸念されていたが、インテルやIBMなどのハイテク関連、またJPモルガンやGSといった金融関連企業の決算が総じて堅調であったため、徐々に買戻しが起こり、7月下旬のECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁による「ユーロを守るためにあらゆる手段を取る」との発言を受けて安心感が広がりダウは13000ドルを回復。一方でマクロ経済指標は低調なものが多く、上値を買っていく動きは限られた。7月のダウは13008ドルで取引を終え128ドル上昇し月間の騰落率は+1.0%。ナスダックは2939ドルとなり4ドル上昇の+0.2%となった。

日本市場は下落。欧州債務問題の再燃を受けて為替が対ユーロで94円台まで上昇し、輸出関連株が大きく下落。7/25に日経平均は8365円をつけ6/4の年初来安値8238円にあと130円の水準まで売られた。日銀の金融政策決定会合では追加の金融緩和が見送りとなり、相場の失望感を増長した。1Qの決算発表がスタートしたが、前1Qに対する収益力の回復はほぼ予想の範囲内であり、「V字回復」をはやしての相場の上昇には至っていない。様子見ムードが強く売買代金は1兆円割れの日が目立った。7月の日経平均は311円下落し月間騰落率は-3.5%、Topixは-4.4%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が-2.1%、マザーズ指数は-9.6%と急反落した。

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」における7月のモデルポートフォリオのパフォーマンスは-2.3%となった。年初来は+4.8%(6月末+7.3%)、累計では+50.2%(6月末+53.8%)と後退した。相場全体の下落により、再び先物のショートによるヘッジ戦略がスタート。ネットロング比率は6月末の33%から7月末には13%と急激に下がり、保守的な運用姿勢に転換。

ところが、8月に入りマーケットムードがやや好転。米雇用統計の改善、欧州信用不安の後退、円高の一服がその背景である。今後のポイントは日経平均が7/4につけた直近高値の9136円を突破できるかどうかである。これを突破すれば久々の上昇局面入り、突破しなければ8500円~9000円のボックス圏での動きとなるだろう。先物のヘッジも8月になって清算したため、ポートフォリオは慎重姿勢から脱却し、新たな相場展開にさらされている。

「今後のマーケット展開が面白くなってきた」と言いたいところだが、今や突破できるかどうかのラインが日経平均9000円レベルである。半年前までは10000円だった。そして、その少し前までは11000円だった…。といことで中期トレンドではまだダウントレンドの中にいる。一方、米国市場は明らかに異なる動きだ。うーん、という感じで日本マーケットが閑散としているのが常態化しているのも無理はない。

太田忠投資評価研究所株式会社
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