今週の注目レポート (11月22日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。
VTホールディングス(7593)
(1)14/3期上期はM&Aなく新型車も少ない中で、営業過去最高益を確保。新車販売動向に左右されない企業体質づくりが進んでいることの証左となった。(2)上期決算公表時に通期計画は上方修正されたが、保守的修正でTIWは会社予想を上回る増益を予想。(3)「固定株価資金調達プラン」の新株予約権権利行使が進み始めたことで、希薄化への懸念後退と財務強化が想定される。(4)会社のM&Aへの意欲は強く、M&Aを柱に中期的に収益拡大が進む見方に変化ない。14/3期 TIW予想PER9.7倍、15/3期同8.3倍に割安感が強い。
ROE22.10%、PBR2.40倍、来期予想PER8.3倍、来期予想EPS成長率17%
〔11月19日、担当:高田 悟、Analyst Impression 2+→1〕
日油(4403)
2Q(7-9月)は、売上高416億円(前年同期比+9%)、営業利益41億円 (同+38%)。代替フロン用冷凍機油(エアコン向け)や防錆剤(自動車向け)などの高付加価値製品が拡大。大型投資を必要としない設備状況と技術シーズを多く持ち、業績拡大には持続性があると考える。注目製品のMPC(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)とDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)は業績牽引役とは言い難い状況であるが、 15/3期予想PER12倍台には割安感がある。
ROE8.70%、PBR1.17倍、来期予想PER12.9倍、来期予想EPS成長率4%
〔11月20日、担当:高橋 俊郎、Analyst Impression 2+→2+〕
ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)
会社は15年度にROE15%以上などを数値目標とする意欲的な新中期計画を公表。車載用リチウムイオン電池事業の最終年度黒字化への道筋を示した。足下ホンダ(7267)との合弁会社「ブルエナジー」、三菱自動車(7211、以下三菱)向け中心に電池を供給する「リチウムエナジージャパン」ともに生産が急増。新中期計画は順調なスタートとなっている。電池の中長期的成長性に注目し、割安感があると判断。やや強気に見通しを引き上げ。
ROE7.78%、PBR1.91倍、来期予想PER16.0倍、来期予想EPS成長率51%
〔11月22日、担当:高田 悟、Analyst Impression 2→2+〕
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。