今週の注目レポート (5月2日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●デンソー(6902)【 1→1】
「25/3期は大幅営業増益、営業過去最高益更新を同社は計画」
TIWでは目標株価は3,600円とし、投資評価は「1」(Buy)を維持する。理由は、24/3期決算は一過性の要因(燃料ポンプ関連での巨額の品質引当)から営業減益となったが、注力領域(電動化、ADAS関連)伸長、インフレ影響に対する回収、北米サーマルシステム事業での構造改革などにより収益力向上が確り図れていることが確認できた、25/3期は大幅営業増益、営業過去最高益更新を計画、増配予想としたことがポジティブ、自動車市場成長の中心がBEV、HEVのどちらでも、TIWでは同社注力領域の拡販が進むとみており、中期的に世界の自動車生産の伸びを上回るトップラインの成長と高収益が見込めるとの従来からの見方に変化がないことに加え、以上を踏まえると、25/3期TIW予想PER16.5倍などの株価指標面にも割安感があること、などによる。
予想ROE:8.9% PBR:1.6倍、来期予想PER:14.7倍、来期予想EPS成長率:12%
株価(5/2終値):2,681.5円 Fモデルによる理論株価:2401円(4月30日by高田悟)
●プレミアグループ(7199)【 2+→2+】
「同社は25/3期に8期連続の増収増益を計画し増配を予想」
24/3期決算は大幅増収、大幅営業増益の好決算となった。24/3期決算では、中古車市場の伸びが小幅にとどまる中でクレジットと故障保証の取扱高で2桁成長を継続したこと、カープレミア戦略推進(既存加盟店の有料会員化の推進、有料会員向けサービスの拡充により会員とのタッチポイント増加、仕組化と営業効率化による1人当たりのクレジット取扱高の増加など)と事業間シナジーをコア事業(ファイナンスと故障保証)の好調と新規事業(オートモビリティサービス)の大幅伸長に繋げたこと、などが評価できる。また、25/3期に8期連続の増収増益(税引前利益)を計画し、増配を見込んだことがポジティブ。高成長局面が続いており、TIWでは株価は評価不足と考えるため、投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:30.8% PBR:5.1倍、来期予想PER:11.2倍、来期予想EPS成長率:30%
株価(5/2終値):2,122円 Fモデルによる理論株価:1892円(4月30日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。